俺だけ【真人】 ページ1
真人→『』
貴方→「」
での進行となります
死ネタ注意。
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『ねえ』
水が滴る音のみ響き渡る場所に、不機嫌そうに問いかける声。
「ん」
『さっきの誰?』
「は?さっきのってなに?」
『しらばっくれんなよ、全部知ってんだから……』
「……あぁ、別に。何でもないよ」
『俺以外と喋っておいて別には無いんじゃ、』
「それくらい私の自由。愛し合ってる仲でも無いのに。」
『……愛し合ってなきゃ、だめなの?』
生まれたばかりの彼には到底理解できるものでは無い。
本にも何にも載ってない答。正確には載っているにも関わらずそれを答と認識していない、が正しいのだが。
「当たり前でしょう」
『でも、この間読んだ本には、』
「駄目。愛がなければ何もかもが成立しない。」
『だってあの本は、Aが』
「駄目なものは駄目なの。別に貴方が嫌いな訳じゃないのよ。愛が無いものは存在として成立してない。それだけの話よ。」
『……俺が人間だったら、よかったの?』
「そうゆうことじゃないんだけどね」
『俺がここにいなければ?』
「物分りが悪い赤子だな。」
『……分かんないよ、俺、まだ、永く生きてないし』
「これから学んで行けばいいさ、真人には沢山時間があるだろう?」
『Aは』
「私は人間だからね、そのうち消えてなくなるわよ」
『……やだ』
『Aは、俺と生きてくれないと、駄目だよ。』
「はいはい」
『冗談じゃないし、子供扱いすんな』
「それまでに私達の間に愛が出来ればな」
『ねえ』
水が滴る音のみ響き渡る、また同じように。不機嫌そうに問いかける。
『俺たち、愛し合えた?』
「……さぁな」
『ねえ』
次の答はその塊、人だったものからは帰っては来なかった。
『ここに居るのに、なんか、遠い気がする』
『愛し合えなかったのかな、A』
『ごめんね、俺が人だったら、』
『同じように生きれたのに、』
『俺だけ残ったって、意味無いじゃん』
彼は悲しみを知った。彼だけの悲しみを知った。
何からも知り得ない悲しみを知った。
その代わりに、答はもう、どこにも、
俺だけの悲しみ【真人】
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マリイ - やまゆきさん» 夢主が虐められてる所とリスカしてる所を建人が見たらお願いします (2021年1月29日 20時) (携帯から) (レス) id: 82a6cba0ff (このIDを非表示/違反報告)
やまゆき(プロフ) - マリイさん» わかりました!! (2021年1月17日 12時) (レス) id: 0169cd53cc (このIDを非表示/違反報告)
マリイ - ナナミンカッコいい もう1つリクエストでナナミンが過保護設定見たいです (2021年1月17日 12時) (携帯から) (レス) id: 82a6cba0ff (このIDを非表示/違反報告)
やまゆき(プロフ) - マリイさん» 了解しました!! (2021年1月15日 0時) (レス) id: 268795c3ad (このIDを非表示/違反報告)
マリイ - リクで夢主がスリルを求めるアドレナリン中毒+戦闘狂でナナミンが夢主の面倒見てる設定お願いします (2021年1月14日 12時) (携帯から) (レス) id: 82a6cba0ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:やまこも | 作者ホームページ:
作成日時:2021年1月14日 3時