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「はぁっ、はぁっ」
二呼二吸を意識して森の道を走る。後ろからは一人の足音が近づいてきていた。
やばい、体力勝負になってしまった。
実は今、ノーマンから逃げている最中だ。
エマと居る時、確かに俺の推測通りエマが先に狙われた。
10分ももったから、安心しきっていた。だがまだ時間は終わっていない。
俺と同じで体力のないノーマンは頭を使う。俺と全く同じ戦い方だから、余計面倒だ。
たとえノーマンの裏をかいたとしても、またその裏をかかれるかもしれない。
「っふ、」
あと何分だ。そろそろ辛くなってきた。横っ腹が痛い。朝食後の運動はキツイ。
チラリと後ろをみると、ノーマンも少し辛そうだ。
そもそも体力のない奴が鬼ごっこなんてしていけないのだ。なんてバカなんだろう。
このまま走り続ける訳にはいかない。
頭を使え、頭を。
「っ」
俺は急ブレーキをかけて横に曲がった。木の多い、横の道に移動したのだ。
そしたら木のせいで視界が悪くなる。
隠れる場所が増えるから、走らなくて済む。
大きな木の裏に隠れ、息を殺す。
さっきまで困難だった呼吸を抑えると、リアルに死にそうになる。
足音、呼吸音、心臓の音、服の擦れる擦れる音。全ての音を拾えるように集中させる。そうすればノーマンが今どこにいるのか分かる。
「__みーつけた」
「!?」
不意に横から声がした。
恐る恐る振り向いてみると、案の定ノーマンがいる。
何故?読み間違いか?いや、そんなはずない。
「タッチ。はぁ、まさかパースがあそこまで走れるなんて思ってもなかったよ」
「っ、は…なんで…」
「?あぁ、パースは単純だよね。だって逃げ場ないじゃない、そこに」
ハッと気づいて周りを見れば、進めるような道は確かになかった。
しまった、木の多さだけ見ていたからそんなこと考えられなかった。
これじゃあ全然ダメじゃないか。
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エクレア - 無理しない程度に更新、頑張ってください!!←上から目線ですいません。(-_-;) (2020年4月7日 8時) (レス) id: eaebe9ca52 (このIDを非表示/違反報告)
鶴喰 蛍 - 有難うございます!頑張ります! (2019年3月21日 17時) (レス) id: 68daf44f94 (このIDを非表示/違反報告)
夜 - 続きがすごく楽しみです! (2019年3月20日 19時) (レス) id: 17c90f0c09 (このIDを非表示/違反報告)
鶴喰 蛍 - 頑張ります! (2019年3月15日 21時) (レス) id: 68daf44f94 (このIDを非表示/違反報告)
とまと - めっちゃ好きです、更新待ってます! (2019年3月13日 13時) (レス) id: 31edd7f2a0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鶴喰 蛍 | 作成日時:2019年2月23日 21時