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「ちょっといきなりすぎて混乱してるけど、エマのこと信じる。
鬼がなんだかわかんないけど」
にっこり笑って"初めて知った少年"を作る。
こんなに優しい少年がいるだろうか。
普通だったら嘘だって言って暴れ回るだろう。
「で、つまり卒業じゃなくて出荷ってことだよね?
出荷される基準は?それは分かってるの?」
「うん。6歳以上でスコアが低い順に出荷されていくんだ」
ノーマンがエマの代わりに答える。
確か脳が90%出来上がるのが6歳からだった気がする。
「頭食べんのか?」
「多分…?」
「どこまで分かってる?」
「耳の裏に発信機があることと、僕らの中に内通者がいること。」
「内通者!?」
やっぱりか。内通者のところまで知っていた。
内通者が誰かを当てるのはノーマンの仕事だろう。きっと欺かれるんだ。
「やばいな、それ。」
「そう。
そもそも地球の何処にハウスがあるかも分からない。位置もざっくりしか地図から把握できない。
耳の裏にある発信機は小さすぎて壊すのは困難。」
「え、詰んでるじゃん」
「「「詰んでる」」」
ナウいなー、この三人。
しかし、意外と進むのが遅いな。もうそろそろ脱獄準備万端だと思ってた。
「___が___で」
すると、いきなりエマの声が小さくなった。
なんだ?言いたいことはハッキリ言ってくれないと聞こえないんだが。
「パー__も____だから__」
「あぁ___な__う_れ」
いや、これは違う。レイもノーマンも小さい。俺が聞こえにくくなっているだけだ。
薬の副作用か?強力なものほど、副作用が大きいとは本当だったか。
足元がフラフラする。視界が霞む。息がしずらい。
こんないきなりくるものだなんて思いもしなかった。
「____パース!?」
慌てるレイの声が聞こえたのが最後だった。
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エクレア - 無理しない程度に更新、頑張ってください!!←上から目線ですいません。(-_-;) (2020年4月7日 8時) (レス) id: eaebe9ca52 (このIDを非表示/違反報告)
鶴喰 蛍 - 有難うございます!頑張ります! (2019年3月21日 17時) (レス) id: 68daf44f94 (このIDを非表示/違反報告)
夜 - 続きがすごく楽しみです! (2019年3月20日 19時) (レス) id: 17c90f0c09 (このIDを非表示/違反報告)
鶴喰 蛍 - 頑張ります! (2019年3月15日 21時) (レス) id: 68daf44f94 (このIDを非表示/違反報告)
とまと - めっちゃ好きです、更新待ってます! (2019年3月13日 13時) (レス) id: 31edd7f2a0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鶴喰 蛍 | 作成日時:2019年2月23日 21時