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威圧感と ページ21

「馴染んでるな」


「馴染んでるね」


「…」


夜ご飯の食器の片付け。

ノーマンともレイは弟妹達と遊ぶクローネの感想を述べていた。
俺は無視して食器を洗う。

あんなやつ、見たくない。性格が嫌いだ。まぁいずれ敵ではなくなるはずだけれど。


「発信器は勿論、全員を連れ出す方法も考えねぇとな」


「うん…」


二人は俺に聞かれないようにコソコソ話しているが、バッチリ聞こえてる。

ノーマンに関してはわざとかもしれないけど。

発信機を壊す方法くらい、レイならすぐ見つかる。もともと実験もしていたみたいだし。

まぁまだ内通者が誰かも分かっていないのだから、脱獄には時間があるだろう。


「何よりマズイのは鬼への通報」


「阻止する方法は一つ。

ママとシスターを__」


ノーマンが持っていたフォークを前後に動かす。

刺す、という解釈であっているのなら確かにそれが最適だろう。

だがそれでシスターがどうにかできても、ママはできるのか。多分無理だな。


「__ノーマンとレイとパースね」


ヌッとレイとノーマンの間にシスターが入ってくる。それに二人はゆっくり振り返った。

顔濃いのに影薄いからホラーなんだよコノヤロウ。


「テスト、満点なんですってね」


「…はい」


「すごいわ」


白々しい。
俺はシスターを睨むと、笑顔で返してきた。


「よろしくね。仲良くしましょう」


シスターはノーマンとレイに握手を求めると、二人は素直に手を出した。

次に、シスターは俺の方を向く。

なんだ?握手か?してやらないこともないけど虫唾が走るな。

俺は手を出した。


が。


「____ッ!!」

「お疲れ様。」

耳元でシスターの声が頭の中に響き、全身の毛が逆立った気がした。

俺はシスターに抱きしめられていた。これほど気持ち悪いハグは他にないだろう。

抱きしめられた、というより肩を掴まれたのほうが表現的に正しいのか?
彼女の爪が肩にくいこんで痛い。


「よく、ここまでやってこれたわね。すごいわ」


「!」


「辛かったでしょう?でももう大丈夫よ。



希望は、見えるんだから」



「___ッあんたに、何がわかるんだよ!!」

全身の力を込めてシスターを突き飛ばした。
思ったより軽く飛んで驚いたが、それどころじゃない。

・→←疑い No side



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エクレア - 無理しない程度に更新、頑張ってください!!←上から目線ですいません。(-_-;) (2020年4月7日 8時) (レス) id: eaebe9ca52 (このIDを非表示/違反報告)
鶴喰 蛍 - 有難うございます!頑張ります! (2019年3月21日 17時) (レス) id: 68daf44f94 (このIDを非表示/違反報告)
- 続きがすごく楽しみです! (2019年3月20日 19時) (レス) id: 17c90f0c09 (このIDを非表示/違反報告)
鶴喰 蛍 - 頑張ります! (2019年3月15日 21時) (レス) id: 68daf44f94 (このIDを非表示/違反報告)
とまと - めっちゃ好きです、更新待ってます! (2019年3月13日 13時) (レス) id: 31edd7f2a0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:鶴喰 蛍 | 作成日時:2019年2月23日 21時

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