【約ネバ】眠れないのは (ページ17)

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シスター・クローネページ17

「紹介するわ。新しい妹キャロルよ。
そしてシスター・クローネ。ママのお手伝いにきてもらったの」

次の日、ママに食堂にみんな集められ、何かと思ったら新入りの紹介だった。

エマ達の方をみれば驚愕の表情を浮かべている。

ママから「大人が増える」とは聞かされていたが、まさかこんな顔が怖い奴だったとは。

「さ、シスター・クローネ」

「はい。
今日からここで一緒に暮らします。
どうぞよろしく」

お世辞にも可愛いとは言えない笑顔を作って愛想を振りまくシスター・クローネ。

こんな笑顔じゃ愛想もクソもないと思うけどな。

すると、シスター・クローネと目が合った。
ニタァっと口角を上げて見つめるもんだから、一気に気分が悪くなる。

「お話しは終わりよ。さぁみんな、外で遊んでおいで。
パースはちょっと待ってね」

ママがそう言うと、弟妹達は一気に外に出て行った。

最後に食堂から出たのはエマ達。
心配そうな顔で見つめるエマには、一応笑っておいた。

「…エマ、行こう」

「……うん」

ノーマンに呼ばれて、3人は出て行った。

「ここじゃあれだから、私の部屋に行きましょう」

きっと自己紹介かなにかだろう。それと、例の睡眠薬もくれたら嬉しい。

ママは俺とクローネを連れて部屋に入った。

「やっとこちら側に戻ってこられた。機会をいただき感謝します」

何をするのかと思えば、いきなりママをおだて始めた。そんなことをしても何もならないのに。
俺は近くにあったイスに腰をかける。

「パース、シスター・クローネに挨拶しなさい」

「どうも、パースです」

「よろしく、パース。クローネって呼んでいいわよ」

「あぁ、よろしく"シスター"」

俺はにっこり笑うと、シスターは分かりやすく顔を歪めた。その光景にママは笑う。