コード･ブルー 〜Bridge to the future〜

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(白石)


やっぱり、この人は恐ろしい。








川宮先生は私達、フェロー候補生の中でも






藍沢先生と並ぶくらい…いや、超えるかもしれないくらいの実力者。









専門は外科なのに、いとも簡単に脳の手術までやってしまう。









本人曰く、『私、オールマイティーらしいから！』







とか言ってたけど…









川宮「よし、これで大丈夫。
この間に患者さん大分落ち着いたね。
あ、こちらの患者さんの搬送お願いします。」









白石「うん、藍沢先生の所に緋山先生と藤川先生入ってもらってるし、
あと、藍沢先生の患者さん、腹部内で大出血してて、危なかったって…」









川宮「そう…ま、耕作なら大丈夫だよ。
助けられる、絶対に。」









Aからたまに出る、『耕作』呼び。



お互いに信頼しあってるからね、とか言いながらも



私達から見ると、お互いに好意を持ってるようにしか見えない部分もあったり、なかったり…









不器用だからな、2人共。









ーーーピリピリピリッ









Aの無線が鳴った。









藍沢「俺だ。川宮、急いで2両目まで来てくれ。
お前のお兄さんが…」









川宮「え…」









Aは、顔が青白くなり、目に涙を浮かべながら
走り出した。









白石「なんかあった…川宮「お兄ちゃんが…お兄ちゃんが…！心肺停止で見つかったって…」









私はその時、初めて見た。









いつも彼女の瞳から溢れ出る、冷静さのある鋭い目から









今にも儚く散ってしまいそうな…そんな
悲しい目に変わったところをーーーー

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