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これを五分で作り上げたグルッペンさんとトントンさんはどんな想像力をしているんだろうか、なんて思っていたら、まさか過去に似たようなことがあったとは。エーミールさんは前世の設定だと大学教授だったけれど、今世もそうなんだろうか。
「まあ、そしたら取り敢えず自己紹介ってことで」
トントンさんにちらりと視線を向けられて、私は小さく息を吸った。緊張を収めるには腹式呼吸、いつか友人が言っていた。
「……Aと申します、この度総統閣下のご好意で此方にお世話になることになりました。何かと至らない身ではありますが、ご厄介になる以上お力添えする事も厭わぬ所存です、どうかよろしくお願い致します」
きっちりと頭を下げ、数秒経ってから姿勢を元に戻す。視線は床に落としたまま、気配だけは逃さぬように探りながら。
「じゃあ一応俺から、知っとると思うけどここで書記長やっとります、トントンです」
「外交官のオスマンめうー、よろしくね」
「情報扱ってる鬱でーす、大先生でも鬱先生でも好きに呼んでな」
「近接隊長のシャオロンや」
「俺は特攻隊長やっとるコネシマ」
「副隊長のショッピっす」
「俺ゾム、主任務は暗殺やな」
「通信司令官のロボロでーす、よろしく」
「俺は戦闘指揮してるひとらんらん、よろしくね」
「諜報部隊長やってます、チーノです」
「軍師のエーミールです、どうぞよろしく」
全員の顔と名前と所属を、記憶にあるそれと一致させる。一通り聞き終わったあとでグルッペンさんに視線を向けると、彼もこちらを見ていた。
「あとは滅多に帰ってこないが物資管理の兄さん、今日は出払っている軍医のしんぺい神、そして総統の俺で幹部は全員だ」
「はい」
「女だからなどと言うつもりは毛頭ない、陽乃、お前の力がこの軍には必要だ」
「……私には勿体ないお言葉です」
「そんなことはないんだがな……まあ、近々また聞くさ、色良い返事を期待している」
再度頭を下げて、姿勢を戻しながらトントンさんの解散を促す声を聞いた。
この二人の演技力どうなってるんだろう。
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陽乃(プロフ) - 黒猫さん» コメントありがとうございます、黒猫様の御趣味に添えられたようで嬉しい限りです。続編ものんびり書いておりますので、楽しんでいただければ幸いです。 (2020年5月29日 16時) (
レス) id: 89afdb7f98 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫 - 全て見させていただきました。俺はこういう作品が好きなので、とてもいい気持ちになりながら見ていました。神作品をありがとうございます。 (2020年5月21日 10時) (レス) id: 0779f5a88d (このIDを非表示/違反報告)
陽乃(プロフ) - （名前）さん» コメントありがとうございます。建物の設定は実在する基地や城塞、そして仰る通り大脱走など御本人たちの動画を参考にした部分もありますね。気づいてくださって嬉しいです。 (2020年4月12日 21時) (レス) id: 4760b364cd (このIDを非表示/違反報告)
（名前） - 9の途中まで見ました〜なんかPX、商店、、かな？みた途端、大脱走元にしてるんかなって思ったーーー！！実際どうですか？本当に大脱出が元だったら、、違うくても、話の作り方、うますぎる… (2020年4月12日 19時) (レス) id: ca685f05f7 (このIDを非表示/違反報告)
陽乃(プロフ) - 黒胡椒さん» コメントありがとうございます、のんびり更新していきますのでよければお付き合いください。 (2020年4月4日 3時) (レス) id: 4760b364cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：陽乃 | 作成日時：2020年3月16日 17時
