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「…いなくなった…か」

桃海からのメールを見終えた私はそう呟いた
…どういうことだろうか

誰かに連れ去られた?
いや、それなら警察が動くはずだろう

…ならば…

「自分からいなくなったか」

彼女ならやりかねないな
と、妙に納得してしまっている

…皆は必死になって梨愛を探しているのか…

滑稽だな本当
あんた達の力で何が出来るって話なんだけどな
…こういうのは大人に任せた方がいい
警察に捜索届けでも出しとけばいいじゃないか

それに…彼女は自分で消えることを望んだ
ならば…彼女の選んだ道なら…

彼女の好きにさせてあげていいじゃないか
私はそういう人間だ
彼女を探す気なんてさらさらない
…そう、探す気なんてないんだ

…にしても…

「予想外だったなぁ
あんたがここに来るなんてさ…
ほんと、あんたの事はよくわかんないや

…桜丘梨愛」

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作者名:小夜時雨 | 作成日時:2019年3月24日 13時

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