優しい嘘と冷たい言葉 2 (ページ39)

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ピロロロ…
と電子電話の音が鳴り響く
お母さんは仕事だから私が代わりにでた

「はい…」
「あ、紗奈！」

…紗奈
久々に呼ばれた気がするな…

「…私！桃海！」
「うん、分かってる」

何だか妙に焦っているな
その声のスピードからそれが伝わってくる

「用件を言うね…！
梨愛ちゃんがいなくなったの！
それで一緒に梨愛を探してほしいの」

「は？ちょっと待って…どうして桜丘さんが居なくなったの？」

「それは私にも分からない
…もし時間あるならこの辺りを探してくれない？
もし、梨愛ちゃんに何かあったら…」

「…そうね、わかった私も今暇だし
弟はおばあちゃん家にあづけられてるから
探すのに協力するね」

そういうと
嬉しそうな…ほっとしたような桃海の声が聞こえてきた

「本当に…？ありがとう…！」

「ううん、それに、桜丘さんには」

＿恩があるんだしね

…その恩を返すまで
勝手に消えるなんて許さないからね