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「久しぶりの我が家だぁー！」
「はいはい、結萌、騒がないの」
三人の様子を横目に私は総合病院を見つめていた
…どうして両親は優希のことを気にかけていないのだろう
愛がないという訳では無いと思う
…ただ、優希の話は聞きたくない…
そんなふうに見えてくる
まるで、現実を受け止めたくないかのように
…私には子供も居ないし家族は皆健康だから
家族が…我が子が完治する可能性の低い病気にかかってるだなんて認めたくないのも当然といえば当然となんだろう
…この前、ネットで優希の病気のことを調べてみた
病気の発症原因は明らかにはなっていない
ただ、患者の共通点といえば
発症する前、ストレスによる体の不調が出てくるということだ
…だとしたら…優希が病気にかかる原因を作ったのは
結萌でも無い、親でもない、祖父母でもなければ学校の先生でもない
…私なんじゃないか？
優希が学校に来なくなった日と私が優希を裏切った日…
その間はたったの3日
その間に熱を出したりしていてもおかしくない
きっとそれで病院に連れていったのかもしれない
…なら…やっぱり…私が？
私が優希の明るいみらいを奪ったのだろうか
くだらない嘘ばかりついて…他人のことも考えず
人を裏切るような行為をしつづけて
信頼を失って…
友達も失い…
オマケに私をずっと親友と思ってくれていた子の
輝かしい未来までもを奪っていって…
そんなことならあんなに適当にしていくんじゃなかった
嘘は誰かの為に使えばよかった
…それなら傷つくのは私だけで済んだんだ
他者を巻き込み、傷つけ
どうしてあの頃の私はそんな卑劣な事が出来たのだろう…
本当に後悔しかない
もし、時を戻せるとしたら
あの…道を間違える直前に
戻りたい
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作者名：小夜時雨 | 作成日時：2019年3月24日 13時
