優しい嘘と冷たい言葉 2 (ページ21)

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「私、もうすぐ退院するんだ〜」

自販機で飲み物を買っていた時お姉ちゃんがそう言った
退院するって言うのにその表情は曇っていた

「…お姉ちゃん、まるで明日、自分の好きなものが全てなくなってしまう時みたいな顔してる」

どういうこと？と聞き返してくるお姉ちゃん
…どういうことって…そういうことだよ
そう返したら目をしろくろさせたまま固まってしまった
ありゃ、オーバーヒートしちゃった…

「…お姉ちゃん、なんでそんな悲しそうなの？退院だよ？嬉しくないの？」

「いや、嬉しいんだけどね」

…友達ともあえるし
お姉ちゃんはそう言って笑った

「じゃあなんでそんなに…」

「あのさ、優希」

私の言葉を遮ってお姉ちゃんは無理やり作った笑顔でこういった

「私たちね…誕生日の次の日引越しするみたいなの

しかも、海外に」