【文スト】白虎の片割れ。【中島敦】

Episode.26 - The Previous day ページ28

A Age.13



ついこの前。
私は、お母様の“しつけ”の課程を全て終わらせた。



だから、鏡花と沢山遊べる様になった。



そして、少しずつ、少しずつ。



私がとても楽しみにして居る日が近づく。



そう。明日は、私の誕生日。
まあ、お父様曰くこの日が正確かは分からない、らしいのだけど。









「おはよう、姉様。…姉様、明日、誕生日」



「うん！凄く楽しみだなぁ…。私も14歳か…あっと言う間だな」



本当に、あっと言う間。









「…そうだ！」



「…どうしたの？」



「あっ…秘密だよ」







.







いい事を思いついた。



毎年、私は誕生日を祝ってもらっているから…



今回は、14歳になったよ！って事で、みんなに贈り物をしようかな。



きっと、みんな喜ぶ筈。







「ねえ、お母様」



「あら、A」



「少し、出掛けてもいい？少し、お散歩と…買い物がしたいの」



「ええ。いってらっしゃい。道に気をつけるのですよ」



「うん。行って来ます」







お気に入りのショルダーバッグを提げ、玄関を出た。



ぽかぽかとした太陽が、私を迎えてくれた。



.





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