【文スト】何故、こんな事に…。 パート６【男主】

会いが一つ　誘拐 ページ19

太｢じゃ、戸締りとか気を付けるんだよ？｣


織｢見知らぬ男は入れないようにな｣


｢…はい｣


キャリーバッグを織田作さんと、手ぶらの太宰さん。


…今日から三日間の出張に行くのです…。


｢…本当に、行っちゃうんですか…｣


今日と明日は探偵社がお休みだから、太宰宅で俺一人…。


二人が居ない家は寂しい…。


太｢もー本当可愛いっ｣


太宰さんが、俺を抱き締めた。


俺も、太宰さんにしがみついた。


｢…行かないで…｣


太｢おっふ｣


太宰さんが、俺の頭を撫でた。


太｢三日後には帰ってくるんだから、ね？そんな悲しまないで｣


優しく、優しく、撫でられた。


｢…離れたくない…｣


太｢もー！｣


｢っ｣


太宰さんが、俺を引き剥がした。


太｢そんな可愛い事言うと私達も行きたくなくなっちゃうでしょ！｣


｢行かないで良いですよ…っ｣


太｢織田作、行かなくて良いよね｣


織｢大人よしっかりしろ｣


織田作さんが、靴を脱ぎ始めた太宰さんの肩に手を置いた。


太｢私はこれからAを可愛がるんだ。邪魔をしないでくれ｣


織｢俺だって我慢してるんだ。行くぞ｣


太宰さんに靴を履かせ、太宰さんの腕を掴んだ。


太｢やだー！私はAと居るんだー！出張なんて知るかー！｣


織｢うるさいぞ！｣


太宰さんを抱え、キャリーバッグを引いた織田作さん。


織｢じゃあなA、三日後に会おう｣


俺に振り向き、微笑んでから、また歩き出した織田作さん。


｢無事に帰ってきて下さいっ!!｣


太｢A!!男作っちゃダメだからね!!｣


｢作りませんよ!!｣


それは作らないよ!!


俺は二人が見えなくなるまで、手を振ってた…。







｢…太宰さん、ずっと暴れてたな…｣

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