【Dr.X】入院生活も案外悪くない

カルテ４ ページ5

なんだろう最近は美形との遭遇率が格段に上がっているらしい

ショートカットの美人な女性はボディラインを強調するようなピッタリとした服を着こなしている
晒した足がこれまた綺麗でうらやましいったらない


「ていうかアンタ、ここで何してんの？」


思わず見とれていると女性は尚も頬杖をついたまま首を傾げた

うーんなんだろう、可愛いなこの人


『なにって…院内、探索？』

ただ「してる」じゃなくて「してた」ってだけで間違ってはない、はず



「…ふーん？」


女性は私の答えに対してそうつぶやくとフイっと目をそらしてカツカツと高いヒールをならしながら階段を降りていく

うわーどうせだったら道聞いとけばよかったかな
ちょっと後悔

今更声を掛けるのも気が引けるし、もうちょっと彷徨ってみますか


『…はぁ』

「はーい、子どもの癖に溜息なんてつかなーい」

突然後ろから掛けられた声に、肩が跳ねる

えっえっえっえ？なんでまだここに？ていうかいきなり声掛けないでよしかも後ろからとかホラー


「ほら、おいで」

『え、いや、はい？』


振り返るとやっぱり声の主はさっきの女性だった
近くで見るとやっぱり麗しゅうございますやばい鼻血出そう


「おいでってばー」

あたしも暇なわけじゃないんだから

そう言う彼女は少し不機嫌になってきたよう
手招きしていた手をポケットへ突っ込み、「はやくー」と呟きながらくるくるとまわっている

言われるがままに側によれば、彼女は満足そうに「よし」と軽く微笑みをこぼした


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美女さんが誰かなんてきっと皆さんお見通し(ﾉ)'ε'(ヾ)

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