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真正面から対峙するドンとA｡2人共にこやかに笑っているが､腹の底は見えやしない｡
早々とソファーに腰をかけて､2人はカップに口をつけた｡ちなみにAの好きな味ではないので､彼女は紅茶と似た色であるほうじ茶を淹れて飲んでいる｡かっこつかないからドンには内緒だ｡
ツナが彼らの後をゆっくりと追ってソファーに腰かけた時にはもう､カップは量を減らして元の場所に身を置いていた｡
｢随分早く返事をくれるんだね｡ちゃんと考えたのかい?｣
｢いいえ?だって考えることなんて1つもなかったので｣
｢それじゃあ後で後悔するかもしれないよ｣
｢後悔なんてありえない｡私の気持ちはもう決まってるから｣
｢それならいいが……ともかく返事を聞かせてもらおうか､Aちゃん｣
Aの隣でツナが優雅に紅茶を嗜んでいる間に､どんどん話が進んでいく｡
Aからは必要以上に口を挟むなと釘を刺されていたツナ｡パニックを起こすのではないかと懸念していたのだが､そんな心配はどうやら必要なかったらしい｡ここで下手に口を出せばきっとロクな目に遭わない｡
だからツナは行く末をのんびりと見守ることにしたのだ｡
｢はい｡私はタリアテッレに行く気は一切ありません｣
思わず嫌気が差しそうな､そんな目映い笑顔で言いきったAに､別室で見ていた守護者たちは盛り上がっていた｡
ツナが獄寺に伝えた例の部屋では､Aたちの様子が音声込みで見ることができる｡彼女と出会った日に､リボーン､獄寺､山本の3人が訪れたあの部屋だ｡あの日はリボーンに音声を遮られていたが､彼は今日この部屋にはいない｡邪魔は入らないのだ｡
｢負けんなよ､A｣
｢自分の気持ちに素直になっていいんだからな｣
｢極限に想いをぶつけろ!｣
｢まあ精々もがくことですね｣
｢A､頑張れ｣
｢説得しないと許さないからね｣
中継映像を見て､並盛にいる守護者も呟いた｡
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作者名：futureblue�鏡� | 作者ホームページ：http:/
作成日時：2020年9月17日 21時
