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中「どうしても行くのか」
『はい！時間が無いので今すぐ！です！！』
そう言うと、中堂さんは観念したかのようにため息を吐いてジャケットを着始めた。
『えっ、中堂さんも何か買いに行くんですか…？』
中「はァ？」
中「っこんな夜遅くに、お前一人じゃ危ねえから着いて行くんだろうが！」
突然怒鳴られて、びっくりして肩にめちゃくちゃ力が入る。
怖かったけど言ってくれてる内容は、
心配してくれてるってことだよね…？
私が唖然としていると、
中堂さんは既に外に行く支度が終わってて、
中「行かないのか？」
『あ！はい！ごめんなさい！行きます！！！』
急いで中堂さんの後ろを小走りで着いて行った。
相変わらず中堂さん、朝速いなあ…
きっと背高い分、脚も長いから歩幅が大きいのも関係しているんだろうけど。
私が小走りで付いて行ってることに気付いた中堂さんは急にピタッと止まった。
私は足ばかり見てたものだから、
中堂さんの背中に思いっきりダイブしてしまう。
『ぎゃ！っご、ごめんなさいっ！』
中「…っ悪い、大丈夫だったか？」
『は、はいっ…私がよそ見してたから、、ごめんなさい！』
顔面で衝撃を吸収したので、
鼻をさすっていた私。
それなら気付いた中堂さんは、
いきなり手を差し出してきた。
『…え？』
中「……ほら。お前歩くの遅い、こんな暗闇の中居なくなったりでもしたら…三澄や東海林や久部がうるせえだろうが。」
恐る恐る中堂さんの手を握ると、
優しく包み込んでくれて
歩くの遅いって言っておきながら、
私の歩幅や速度に合わせて歩いてくれた。
繋がれた手から中堂さんの温もりが伝わってくる。
緊張した。
口から心臓が飛び出てきそうで。
私のドキドキも束の間。
あっという間にコンビニに着いた。
時刻は23時25分。
『着きましたね！』
中「あ、あぁ。」
中堂さんは歯切れが悪い返事をしたけど、
手は離れないまま。
私も何故か離したくなくて、
お互いその場に立ち尽くしたけど、
どうしても買いたいものがあるので、
声を掛ける。
『…お買い物、してきてもいいですか？』
その一言に
ハッとしたのか、悪い、と一言謝って
そっと手を離された。
名残惜しい気持ちを押し込んで、
私はコンビニの中に足早で向かった。
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夢充(プロフ) - Ericaさん» 初めましてー！コメントありがとうございます！わぁあ！嬉しいお言葉、痛み入ります…(>_<)これからも楽しんで頂けるよう精進します！また読んであげて下さい！！ (2020年9月12日 1時) (
レス) id: ea837440b3 (このIDを非表示/違反報告)
Erica(プロフ) - 初めまして。ニヤニヤしながら一気見しちゃいました。これからも楽しみにしています。 (2020年9月9日 18時) (レス) id: 5d04287811 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夢充 | 作成日時：2020年8月19日 17時
