. ページ20
.
程なくして
私は中堂さんに解放された。
中堂さんは、急にこんなことして悪かった。
まだ辛かったら休んどけ。と
私の頭を少し撫でて、
先に医務室を出て行ってしまった。
その後私も少し経ってからオフィスに戻ると、
ミコトさんや夕子さんにも、
大丈夫だった？とか六郎にも、
何かあったら話聞くから！と
とってもとっても心配かけちゃいました。
…本当、ダメだなあ私。
ミコトさん夕子さん六郎とお話ししてても、
私の頭の中には、あのことでいっぱい。
そして確かに私の中で起きた熱は、
その後もしばらく冷めないまま。
そのままお仕事してたけど、
私は変に意識してしまって。
彼氏いるのに罪悪感半端ない。
何だこれ……
今まで経験したことない。
そして時間も過ぎ、
残業して気付けば夜。
ミコトさん夕子さん六郎は、
先に帰るねー、Aお大事に！と言ってくれた3人に、ありがとうございます！お疲れ様でした！と手を振りながら見送った。
『よし、もう少しがんばろー！』
オフィスに戻ると、
ソファにいる中堂さんとバッチリ目が合う。
なんか逸らしてしまう私。
ダメダメ意識したら。
私には、航(こう)が居るんだから。
中「ちょっとは休憩しろ。また身体にさわるぞ。」
と、中堂さんから突然の提案。
いつもなら、いいえ！まだ出来ますよ！とか言って仕事やるんだけど、
今日沢山迷惑掛けちゃったし、
ここで無理をしてまた面倒なことになったら、
余計迷惑かけちゃうし。
ここはお言葉に甘えて。
『あ、じゃあ…少しだけ！』
自分のマグカップにまだ入った紅茶と、夕子さんがくれたかりんとうを持っていき、
色んな感情が相まって中堂さんが座ってる所から1メートルくらい離れて座る。
沈黙が、痛い。
中「…」
『…』
やばいやばいやばい！
完全に意識してしまっている自分
1メートル先の中堂さんを盗み見ると、
ひゃ、
がっつりこっち見てたーーーー！！！
中「さっきは、その…悪かった」
『…え？』
中「お前を…あれだ……抱き締めたりして、しかも一緒に寝て…悪かった」
そんなこと中堂さんが気にしなくていいのに、
と言いたい。
むしろ嫌じゃなかったし、なにより落ち着いたから。
すごくすごくすごくすごーく安心した。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 432人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
夢充(プロフ) - Ericaさん» 初めましてー！コメントありがとうございます！わぁあ！嬉しいお言葉、痛み入ります…(>_<)これからも楽しんで頂けるよう精進します！また読んであげて下さい！！ (2020年9月12日 1時) (
レス) id: ea837440b3 (このIDを非表示/違反報告)
Erica(プロフ) - 初めまして。ニヤニヤしながら一気見しちゃいました。これからも楽しみにしています。 (2020年9月9日 18時) (レス) id: 5d04287811 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：夢充 | 作成日時：2020年8月19日 17時
