約 ページ3
.
現在時刻、17:50。
あれから10年後の今、2022年。
あの時から、約束は一度も忘れた事が無かった。
そして、約束の時間まで、あと1時間。
あれから私は高校に入る時に引っ越してしまったので、あの場所からは少し遠い。
もうすぐあの場所へ向かおう。
... 果たして明那は来るのだろうか。なんせ10年前だ。忘れていても仕方がない。
それでも、あの場所へ向かおうとするのは彼が好きだからだろう。
そして、約束の場所、約束の時間に、あの公園に、私は来た。
空を見れば、しんしんと雪が降っている。
どうやら、もう彼は来ているようだった。
私と同じくらいだった身長も、私より伸び、まるでクリスマスを連想させるような赤のメッシュ。
明那は私に気付くと、少し驚いた様子でこっちに手を振った。
『あき、な ... ?』
「 10年振りだね、A 」
『会えて嬉しいよ、私。』
10年振りに大好きな明那に会えた事が嬉しくて、堪らなくて泣きそうになってしまう。
akn「えっ ... ?泣かないで ... 」
『自分でもびっくりしてる、w』
akn「ねえ、伝えたい事があるんだけど、」
『なに、... ?』
そんな風に言われると期待してしまう。私は恐る恐る聞いた。
akn「俺、Aの事10年前からずっとずっと好きでさ、...
良かったら付き合って ... ?」
明那は10年前のあのクリスマスの時みたいに、顔を赤くしながら、でも真剣にそう言った。
諦めかけていたこの恋が、今、実ったのだ。
彼もずっと私と同じ気持ちだった事が、何よりも嬉しかった。
『はい!私で良ければ、... 喜ん、で ... っ ... !!』
最後は泣いてしまって上手く言えなかったが、彼には伝わったのだろう。明那は安心して、とても嬉しそうな様子だった。
akn「やば、俺も嬉し泣きしちゃうわ ... w」
.
13人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「2j3j」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
素因数分解(プロフ) - お話凄くロマンチックで好きです! (2023年1月1日 16時) (レス) @page5 id: 2687d60546 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:酔夢ゆの | 作成日時:2022年12月25日 22時