遠いあなたと日常を (ページ18)

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私が苦笑いしながら言うと、

差し出された手のひら。

「え？」

「ほら、手繋いでたらいいんじゃない？」

でも、翔…

ちょっと照れてる。

そしてスタッフさんがこちらに歩いてきた。

「……あの、すいません。乗っている時はなるべく安全バーにしがみついてください」

あー、確かに危ないもんね！

「ははっ」

「ちょっ、笑うなよ」

結局、一度つないだ手は離れたけど翔の赤い顔は見れたから満足した。

「はー、疲れた」

「いやー、楽しかった」

ジェットコースターから降りると、疲れきった翔と満面の笑みの私の姿。

「乗る前のあのおびえたAはどこ行ったんだよ」

「まあ思いのほか、楽しめたといいましょうか、なんといいましょうか…」

うん、久しぶりでけっこう楽しかった。

スリルはもちろんあったけど、なんか笑っちゃう感じ。

そして、この後

「あれ、翔ちゃん？」

ベンチで一休みしている私たちに、ちょっとした危機が迫るんです。