喫茶アリエス (ページ3)

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ｷﾞｮﾝｽ『あ、ﾐﾝｿｸさん。おはようございます。A、やっぱりいらっしゃったね。』

A『ちょっと失礼しますね…。(無視)』

そろそろとトイレに隠れ、急いでメイクとヘアメイクを施す。

あぁ、女はめんどくさいなぁ。

韓国にもいると一生懸命外見を磨こうと思うけど、やっぱり私はそのお金があるなら美術館とか本とかオーガニックコスメとかに使いたいなぁ。

…そういえば「やっぱり」ってなんだ？

あ、ﾐﾝｿｸさんの事か。そんな気にしてないからよく聞いてなかった…。ごめんね、ｷﾞｮﾝｽや。

トイレから戻るとお店にはﾐﾝｿｸさんの他に3人程お客様がいらっしゃってる。

マスター『お、A来たかぁ。ﾐﾝｿｸさんのコーヒー持ってってくれないか？』

相変わらず帽子を被ったままのﾐﾝｿｸさんにコーヒーをお届け。

この人コーヒー飲む時ちゃんと味わってくれるから見る側も嬉しいんだよね。

ﾐﾝｿｸ『Aさん、ありがとうございます。あの…』

ﾁｮｲﾁｮｲと手招きされて耳を近付けると

ﾐﾝｿｸ『さっき髪の毛おろしてるの、素敵でしたよ。』

A「っっっっ！？」

うわあ…どうしよう…。恥ずかしすぎる…。

なぜか片手でまとめてあるポニーテールをサッと触ってしまう。

こんなイケメンに、いや普通の人にも「可愛い」なんてお世辞でも言ってもらったことあんま無いのに。

ｷﾞｮﾝｽ『モーニングセットです。Aどいて』

…。
きっとはたから見たら目障りであろうイチャイチャを問答無用で斬れる君はすごいよ。

でもこういう時どう反応すればいいのかわからないから助かった…。

「ちょっとまたまたぁ！」？

「お世辞大感謝祭です！あざます！」？

後で好きな物買ってあげるからねｷﾞｮﾝｽ！練乳でいいかな…。

ちらっとﾐﾝｿｸさんの顔を見るとﾐﾝｿｸさんも耳が真っ赤になってる。

自分で言って自分で照れちゃうﾐﾝｿｸさんが面白くてつい笑ってしまった。

「うふっ」とか「ふふふ(高めの声)」とかなら可愛いけど

私の笑い声は日本の友人に

「魔女の宅〇便のおそのさんみたい。」

そしてイケメンには

「笑い声下品だよな。」

って言われてるからイケメンには聞き馴染みない笑い声だろう。

私はこの笑い声好きだけどーーー。

ﾐﾝｿｸさんは私の笑い声を聞いてからより嬉しそうに大口開けて笑ってた。

この人、いい人だなぁ…ん、この声…。