喫茶アリエス (ページ14)

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アリエスに着くと、スンヒちゃんのお母さんの席に案内された。

スンヒちゃんは『お姉ちゃん！あんにょん！』とだけ言うと嬉しそうにぬり絵へと視線を戻していた。

かわいい…

そんな娘に呆れたように笑いながらスンヒちゃんのお母さんは私に席に座るように促してくれた。

スンヒママ『あなたがAさんね。本当にこの間はありがとう……。うちの子狭い道に入るのが好きで…すぐ何処か行ってしまうのよ。』

A『そんな感謝される事なんかじゃないですよ。スンヒちゃんとお話出来て私もと〜〜っても楽しかったです。こちらこそありがとうございました。』

深々と礼をすると眉間にシワを寄せて大きく頷かれてる……なんで？

スンヒママ『まぁ……。やっっぱり素敵な方ね。あなたに話を持ってきて正解だったわ。

Aさんに折り入ってお話があるのよ！

もし、よかったら私が自営でやってる日本語教室の先生になってくれないかしら……？』

…………………え？

ﾌﾞﾊｯｯ

ｷﾞｮﾝｽ『はははは！A！いいじゃん。Aが先生かぁ……。面白そう。日本人だし、何より先生って似合ってるよ。』

休憩で裏に入ってたｷﾞｮﾝｽがひょっこり覗いて、笑いながら言う。

なにコーヒー吹き出してんだよ…という目線を送って……

A『せ、先生ですか……私割となんでも出来ますけど……そんなお給料頂けるような授業なんて滅相もないですよ！』

スンヒママ『そう！そういうユニークを交えながら授業をして欲しいの。本当にぴったりだわ！』

自虐ネタが更にウケてしまった。面白いのも罪だなぁ……ど、どうしよう。ｷﾞｮﾝｽ、助けて！ね！

ｷﾞｮﾝｽ『素敵な案だと思います。この子日本の国立大学の模試で現代文全国2位だったから、学力にも問題ないですよ。』

ｵｲｰｰｰｰｰなに要らないこと言ってんだよぉぉぉぉ助けてって目線やったよな！？なぁ！！？？

ｷﾞｮﾝｽ『ちなみに生徒さんはどのくらいの年齢層なんですか？』

え、なに笑顔で話掘り進めてんの？
なにぴっしりしっかり制服着てカウンターの中で微笑みながらお皿拭いてんの？やめてよ。ちょm

スンヒママ『そうねぇ…。高校生、大学生ぐらいかしらね。』

ｷﾞｮﾝｽ『なるほど。Aなら歳も若いし、かなり有力な働き手じゃないですか』

だから話進めんなぁあやめてえええ

ど、どうしよう……