梟系歌い手 (ページ10)

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Ⅸ ページ10

開演前にはメイク、衣装は完璧で、もういつステージ上に立ってもいいようになっていた。
あいつ来てくれるかな？
忙しかったら来れないよなぁ。
なんか...眠く...。

ｺﾝｺﾝ

「こんばんはー、owlいます？」

「owlならそこで仮眠中」

「ありがとう、luzくん」

ラフな格好をした男性が眠っているowlに近づく。

「owl？」

「んー」

「A」((囁く

ﾋﾞｸｯ

「おー、起きた」

「え、あ、こ、来れたの？」

「用事が早く終わったからね」

本名を呼ばれてびっくりして目を覚ますとそこには──⋯

「おはよう」

「センラ...」

「髪ちょっと乱れとるよ」

「センラが直して」

来てくれた。
今日は昨日よりも頑張れそうな気がする。彼氏が来ただけだけど。

「なぁ、owlの周りに花が見えるんだけど」

「センラくんが来たからね」

「え、あ、2人って付き合ってるの！？」

「あれ、Geroさん知らなかったの？」

「結構前からよね」

「地味にイチャイチャしてるな」

俺がセンラに髪の毛のセットをしてもらいながら会えなかった分を充電してると、外野がうるさかった。

「出来た、ほら、行っといで」

「行ってきます」