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途切れた意識 ページ47





「ヒューゴホッゴホ…ガハッ」



押し殺していた咳が止まらない。


指からもれる赤色に目眩がする。





「私の役目は終わった…」




たぶん、あの会話は赤井も聞いていた。

直接報告する理由もなくなってどこかほっとしていた。



あの子達の前だからあの程度に抑えられた。もし、赤井の前だったら何を口走るか分からなかった。




「…ゴホッ...ヴ....」



いよいよ止まらない咳にどうしようかと、回らない頭で考える


病院は駄目、赤井ももう駄目、なら…




ppppr
〈 あら、貴方から電話なんて珍しいわね 〉



ワンコールでかかり、少し安堵する



〈 シャロン、今1人? 〉


〈 いえ、バーボンと。仕事が終わったところよ 〉




バーボンか、丁度いいわ。

日本を出る前に彼とも話さないと。




〈 ね、拾ってくれない?私今〇〇近くの路地なんだけど…〉


〈 それは、でも貴方… 〉



バーボンがいることに渋っているのか、任務終わりだから警戒しているのか、まぁ両方か


だけどあまり時間が無いの。



〈 バーボンのことなら心配ないわ。知り合いよ 〉


〈 バーボンと?一体何処で… 〉



シャロンがまだ何か言っている

耳が音を拾わない。
視界がぶれる。




「...ヴ...ゲホッゴホッゴホッ...」


ゴポッと喉の奥で嫌な音がした



「ゴホッゴホッ…カハッ…ウッゴホッゴホッ」



今までより確実に量の多い血が手から溢れる




〈 ヴァーミリオン!どうしたの!?ユエ!! 〉







薄れる意識のなか嫌にはっきり聞こえる自分の名前









それを最後に私の意識は途切れたーーー









再びバーボン→←疑心と信頼



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作者名:朱狐 | 作成日時:2018年4月27日 14時

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