検索窓
今日:17 hit、昨日:0 hit、合計:43,140 hit

焦る声と困る声 ページ29





「どうして貴方がその名前を…」





激しい動揺を見せた彼は絞り出すようにそう応えた。



ああ、本当に貴方がバーボンなのね






シャロンを脅している探り屋_


そしてたぶん今はシェリーを殺しに来た。




「(がっかりしてる場合じゃないのに…)」




どうしようかと頭を巡らせていると、インカムが鳴る




ジジッ

〈シェリーにベルモットからメールが来たようだ。そろそろ動くだろうからユエも一応備えておけ〉




ベルモットからシェリーへ…ということは彼にも指示が来ているはず




〈ユエ、どうした。応答しろ〉




私の返答がなく少し焦ったような赤井の声が聞こえたが、構わずインカムのスイッチを切る。

後で怒られそうだが、今は彼に集中したい

だから、たぶんまだ側にいるだろう彼に声をかける





「安室さん。」


「……なんですか」



よかった、まだ居た。

赤井と違って焦った、というより困った声だ。





だが、何を話せばいいだろうか?

シャロンのことか、
それとも彼の正体についての話か…






「…違う」




今はどれも違う気がする


わたしが今言うべきことは彼をつなぎとめること。









安室透でもなく、バーボンでもない貴方をーーー









「次にお会いする時は本当の貴方に会いたいです。」









苦渋の→←不自然だった



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (32 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
63人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:朱狐 | 作成日時:2018年4月27日 14時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。