諦めない ページ24
赤井side
クスクスと実に嫌らしい笑みを浮かべるユエにどうしたものかと目線を外す
「ちょっと無視しないで」
「……(膨れた顔も可愛いな)」
そんな場合じゃないのは重々分かっている
少しぐらい現実逃避させてくれ
「赤井、教えないなら安室さんに貴方の正体チクるわよ」
「……それは、随分な脅しじゃないか?」
「あら、私は本気よ」
そうだな、怖いぐらい目が笑ってない。
だが、俺自身もボウヤから直接聞いたわけではないことを彼女に話すのもな…
本当にどうしようかと頭を抱えると、目の前の彼女は何処か飽きたようにため息をついた
「はぁ、もういいわ。」
「…いいのか?」
俺の黙りにやっと諦め…
「赤井が言わないなら自分で調べる」
「……」
ないか、いやそうだな。
ユエがそんな簡単に諦めるはずない、か
「せめてボウヤが警戒するようなことはやめてくれ」
「それはあの子次第よ」
ニコニコと、それはもういい笑顔で言い切った彼女を止める術を俺は持ち合わせてない。
「(すまないな、ボウヤ。)」
どうか彼女の遊びに付き合ってあげてくれ
◇
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作者名:朱狐 | 作成日時:2018年4月27日 14時