関係 ページ12
赤井side
早速ポアロに行ったらしい彼女からの報告に思わず頭を抱える。どうしてそうなった。本当に。
〈ふふふ、今思い出しても可笑しいわ〉
〈全く、コナンくんも煽るなんて面倒ごとを増やさないでください〉
〈あら、貴方がコナンくんのことも含め1から10まで話してくれてたらよかったのよ〉
〈……協力はしてくれるんだろうな?〉
また口調が不安定ですよ、昴さん?なんて、この状況を存分に楽しんでいる彼女にもう何を言っても無駄な気がするのは長年の経験故か…
〈本当に貴方の周りはいつも面白いわねぇ〉
〈君を楽しませるつもりはないんだがな〉
〈そうかしら?類は友を呼ぶってやつね!〉
……君が楽しそうでなによりだ。
でも、彼女の良くも悪くも裏表のない言動は安室くんの警戒を突破するにはいいかもしれない
〈とりあえず坊やには話しておくから余り勝手なことはしないように〉
〈嫌よ〉
〈……せめて事後報告ではなく事前に連絡してくれ〉
君はたまにすごく危なかっしいから心配なんだ
「(なんて。それこそいったところで意味がない)」
ユエとの関係は恋人でもなければ友人といえない間柄である、というのが共通認識だ
俺も彼女も互いを知り合いとして周りに紹介する程度の仲だが、お互い友人関係という枠に入れたくないと思っているのも事実だった。
「(何より、俺はそもそも彼女のことを何も知らない)」
〈赤井、どうかした?〉
〈どうしたらこの関係を進展できる〉
思わず零した言葉。
たぶん、それは長年蓄積された本心。
〈進展ねぇ、そんなもの望んでいたの〉
〈君にとってはそんなもの扱いか〉
〈私たちの関係に名前を付けるなんてもったないわ〉
〈……それは…ッブツ〉
「切られたか…」
また肝心な時にはぐらかされたのか、それとも_
「フッ まだまだ彼女を落とすには努力がいりそうだ」
◇
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作者名:朱狐 | 作成日時:2018年4月27日 14時