→ ページ40
何か......行った事がある？
ここに来てからそう感じた事は何回あったんだろうか。そう感じる原因さえよく分からず、思い出そうとしても全く記憶には＿＿
「いや、違う」
水を水面に叩きつける音が止む。
ここに来た事がある、というかbackrooms自体に来た事がある。根拠もないが、そんな感じがするのだ。
ないというのならなぜここに見覚えがある？
もしかしたら忘れてるだけで、本当はbackroomsに来た事があるんじゃ？
しかし、過去の記憶を探しても、行った事はない。こんなところがあるなんて、身を持って体感するまで知らなかった。
......疲れてるんだな、多分
水分混じりの空気を吸い込み、精神を落ち着かせる。
改めて記憶を掘り返し、こんなところには来た事などないと否定した。そうでもしないと本当に頭がおかしくなりそうだ。
あ、そういえば
気分を紛らわそうと、ふと思い付く
早速リュックの中身を漁り始める。
ものすごいゴミばっかだな......あった
未だに持っていた空のペットボトルを取り、潰れた状態から出来る限り膨らませた。ここの水を汲んでおけば、水のないところへ来てもないよりはマシなはず。
どうせ水に濡れてるならと、ためらいなくしゃがむ。
ペットボトル二本を水中に入れると、溺れてるかのように泡を吐き出し始める。吐き出す泡がすくなくなったところで、ペットボトルのキャップを強くしめた。
「よし......また歩くか」
自分の声が心のよりどころかもしれない。
「え」
思わず振り返るが、何もいない。
何か音がするのだ、いや声かもしれない。本当なら安心するべきだと思うんだが、今聞こえているのが修や他の人のとは思えなかった。
前の俺だったら確実に行ってたな
昔になってるのかも分からない思い出に浸りつつ、不気味に感じつつ逃げる事にした。
なるべく怪我なんてしたくない、今持ってる医薬品なんて包帯と消毒液ぐらいだ。心もとない。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 9人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
魔裟斗(プロフ) - トめAと@カド松さん» 主人公君のスタミナと精神が削れていく...多分主人公君なら大丈夫ですよ！多分 (2022年11月20日 10時) (
レス) id: c664745501 (このIDを非表示/違反報告)
トめAと@カド松(プロフ) - う、運が致命的に悪い…level！からlevel fun:)は流石に同情しちゃう… (2022年11月20日 9時) (レス) @page32 id: 98a0a1531c (このIDを非表示/違反報告)
魔裟斗(プロフ) - トめAと@カド松さん» 面白いと言って頂きありがとうございます！励みになります！パイプドリームから無事抜け出せても、レベル6やらありますからねぇ...主人公がどんな結末を辿るか、楽しみにして下さい！ (2022年10月27日 6時) (レス) id: c664745501 (このIDを非表示/違反報告)
トめAと@カド松(プロフ) - レベル0の足音･･･レベル0ってたしか二人以上同時に会えない性質あったし多分エンティティだな･･･パイプドリームにはたどり着いたがはたして･･･ backroomsの作品少なくて、見に来てしまいました･･･！面白いです。頑張って下さい！ (2022年10月26日 21時) (レス) @page13 id: 8b7bdbc23e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：魔裟斗#MEG日本支部 x他1人 | 作者ホームページ：なし
作成日時：2022年10月17日 21時
