お話 20 ページ20
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「…よかっ…た…。失礼しますっ…。」
そう言って、この部屋――生徒会室へと入ってきたAは、いつもとは雰囲気が違っていた。
「どうしたんですか？」
そんなに、色っぽい顔をして――…、とは言わない。
多分、Aはまだ、僕が彼女がどうしてここに来たのか気付いているとは思っていないだろうから。
だから、普通に話しかけるし、いつもと変わらない対応を取る。
「…あのっ…」
「ああ、立ち話もなんですし、僕も丁度休憩しようと思っていたところなので、あっちでお茶にしましょう。」
そう言って、Aを執務室から扉一つで区切られた小さな休憩室へと、自然に誘い。
何一つ疑うことなく素直に休憩室へと足を進めたAの後ろに続いて部屋に入り、扉を閉めると同時に音が鳴らないように静かに扉の鍵を掛ける。
「飲み物、何がいいですか？」
「えっ…そんなっ、あのっ、私がっ…！」
「ああ、座っていてください。僕の休憩に付き合ってもらうんです、気にしないで。座ってください。」
「えっと…じゃあ、ナムジュン先輩が飲まれるのと同じで…」
「遠慮しなくていいんですよ？…っと、……あああ゛っ…！？…や……待っ…わ、あああ゛…？！」
遠慮がちに答えたAに向けてにこやかに言った台詞と共に、手に取ったカップの持ち手が割れ、それを拾おうと手を動かした瞬間にポットにその手が当たり、壁に当たったポットにヒビが入る。
どうして毎回こうなるんだ…と頭を抱えていると、こちらの惨状を認識したAがあわあわとした様子で席を立ちながら声を掛けてきた。
「あ…あの…先輩…やっぱり私が…っ…」
「だ、大丈夫…！手が込んだことはしないほうがいいってことだね！ああ、先にお菓子を出すから、座ってそれを食べてて！」
近くにあったお菓子の入った籠をそのまま渡し、それを手にしたAが再び座り直し、渡したお菓子に気を取られているのを横目にさっと確認して、何とか破壊を免れたカップに、インスタントのコーヒーを淹れ、最後にポケットから取り出した薬をAのカップにだけ、数滴、垂らす。
僅かに独特な甘みがある薬だけれど、コーヒーに混ぜれば、まず気付かれることは無い。
それに…
「はい、どうぞ。…インスタントだから味は大丈夫だと思うんだけど…」
こう言って渡してしまえば、素直なAは僅かな違和感なら気にせずに、飲むって知ってるからね。
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続く (更新停止中)
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おるが(プロフ) - saxophonemomo05さん» わーーー、すみません…！めっちゃ寸止めで更新できてませんでしたーーーっ！！ちょっとこれは、早いうちに更新できるよう、更新優先リストに入れておきます…、もう少々、お待ちくださいませー； (2020年1月1日 4時) (
レス) id: 8701f20bcc (このIDを非表示/違反報告)
おるが(プロフ) - いちごみるくさん» お返事おそくなってすみませんー；コメントありがとうございます♪お話、愉しんでいただけているようでうれしい限りです♪まったり更新ですが、更新がんばりますー！ (2020年1月1日 4時) (レス) id: 8701f20bcc (このIDを非表示/違反報告)
saxophonemomo05(プロフ) - 寸止めはきついっす（泣） (2019年12月22日 2時) (レス) id: d739caa636 (このIDを非表示/違反報告)
いちごみるく - はじめまして！この作品とってもドキドキしてニヤニヤしてしまいます！笑こういう系好きなんで(=ド変態)、とっても嬉しいです！笑 これからも頑張ってください！！更新頑張ってください！！ (2019年8月12日 0時) (レス) id: e7686b64cc (このIDを非表示/違反報告)
おるが(プロフ) - くるみさん» わー、毎度忘れたころに更新ですみませんーーー； 笑 少しずつですが更新して参りますので、また更新しましたらお立ち寄りくださいませ♪ (2019年7月19日 2時) (レス) id: be60b03619 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おるが
| 作成日時：2019年2月26日 14時
