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「Aちゃんここどうなるの？」
「A、ここわかんないんだけど」
イドンヒョクとアユンの質問攻めにあって勉強が進まない。
いや、質問してくるのはいいんだけどさ、私だけじゃないんだから分散してくれないかな。
「ね、イドンヒョク」
「なに？」
「私に訊かないで、正面のイジェノに訊いてよ」
そう言えば、あからさまに不機嫌になるイドンヒョク。
「なんでだよ」
「いや、なんでって、二人に教えてばっかで私の勉強が進まないから」
「そうだよ、Aはアユンに教えてるんだから、イジェノに訊きなさいよ」
「お前がジェノに訊けばいいだろ」
うるさすぎて、助けてとイジェノに目線を送れば、
「仲良いね」
なんてニコニコしてて、こりゃアテにならないとため息をつく。
「Aちゃん大丈夫？ 席変わろうか？」
「ナジェミン……！」
アンタは天使か？
「あ、ノーノー」
「え？」
「フルネームやめて、ジェミンって呼んで。それかナナでもいいよ♡」
「は？」
「おい、ジェマン！ あんまAちゃんと仲良くすんな！」
「それはドンヒョクが決めることじゃないだろ」
「やー！ お前らうるさい！！｣
「その声がうるさいんだけどロンジュナ」
もはや勉強どころじゃなくなって、いつになったら集中できるのか。
ただそれも無駄な杞憂で直ぐにみんな集中し始めた。
「そろそろ休憩しようぜ。俺、コーヒー買ってくる。ジェミナは？」
「あ、俺も行く。ジェノヤ、行こう」
「うん、待って」
しばらくして、みんな手を止め楽な姿勢になる。
イドンヒョク達は飲み物を買いに席を立った。
案外みんな直ぐに集中して、なんだかんだ2時間くらいは勉強してたと思う。
「テスト終わったら、夏休みで直ぐに文化祭だもんな」
くぁああ、とあくびをしながら言うファンロンジュン。
「そうだね〜……いや、まじで赤点だけは避けないとね」
「アユンは絶対後夜祭、参加したいから頑張るよ」
うちの高校は文化祭に力を入れていて、わりと色々させてくれる。そして生徒にとって一大イベントと言ってもいいほど力が入っているのが後夜祭。
しかしその後夜祭も、期末試験で赤点対象者は参加不可という厳しいルールがある。だからみんな期末試験は真剣に取り組んでいる。
「コンゴンズは後夜祭なんかやるの？」
「ん？ まあな、まだ言えないんだけど。絶対見に来いよ」
「もち〜」
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作者名：砂糖と塩 | 作成日時：2023年5月18日 8時
