SUMM3R SUN (ページ2)

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　第二図書室に着くや否や、入口から死角になっている席を目指す。ここが私の特等席で、いつもここで昼寝してる。
　第二図書室は、第一図書室と違って専門書に近いものしか置いてないから、授業以外で来ることがない。だからいつも人がいないし、昼寝するにはうってつけな場所なのだ。

「……」

　机に突っ伏して、考えるのはコンゴンズについて。
　コンゴンズと呼ばれるファンロンジュン、イジェノ、イドンヒョク、ナジェミンの4人は、私の学年を越えて、2年、3年と上級年まで知れ渡ってる有名人だ。
　有名な理由は単純で、イケメンだから。
　噂によるとコンゴンズファンクラブまであるとか……それどころか各個人のファンクラブまであるらしい。種のアイドルレベルだからすごいと思う。
　
「はあ、寝れない」

　気になるのが、なぜイドンヒョクとしばらく目が合うどころか私のことをチラチラと見ていたのか。
　それが気になってしょうがない。

　そう思った時に――ガラガラと、第二図書室に誰か入ってきた音がした。
　誰だろうか？まあ、普段人がいないだけで誰か来てもおかしくないから放っておく。

「あれ……？ Aさんがいたと思ったんだけどな……」

　名前を呼ばれて思わず起き上がる。
　声の主は、つい先程の考え事の原因であるイドンヒョクのものだ。あの特徴のある声を聞き間違えるはずがない。
　それにしても、なぜ私に用があるんだろうか？今まで関わったことないはずなのに。

「いねえのかなあ……」

　いますよー、なんて心の中で答えながらまた机に伏せて目を閉じる。だんだんと眠くなってきて、イドンヒョクのことは気にせずそのまま意識を手放すことにした。

――ピピピッピピピッ。

　しばらくすると昼寝の時間の終わりを告げるアラームが鳴った。
　寝足りないな……。そう不満に思いながら体を起こすと目の前にイドンヒョクがにこにこしながら座っていた。

「おはよ、Aさん」
「えっと……おはようございます？」

　なんで、イドンヒョクが？私が混乱しているのをよそに彼は話を続ける。

「Aさんと話したかったのに寝てるんだもん」
「……はあ」

　我ながら間抜けな声が出た。

「さっき俺と目が合ったよね」

　彼はニヤリと笑った。