電車と先輩 ページ2
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その翌日、寝たら昨日の出来事は嘘のように思えて、いつも通り朝ごはんをたっぷり食べて元気よく家を出た。
ただそれも、最寄りの駅にヘチャン先輩が既に居て、昨日の出来事は現実だったと思い知らされる。
絶望する私と違って当の本人は「Aちゃんおはよー」とケラケラ笑っていた。
「え、なんでいるんですか……」
「なんでって、『彼氏』でしょ？ 俺」
「『彼氏』なんですか……？」
「酷くない？ Aちゃんから告白してきたのに」
ドンヒョク悲しいっ！ とぷりぷり怒ってる。
「いや、だって、先輩……罰ゲームって分かってて」
先輩は、ん？ と頭を傾げて、はぐらかした。
「だいたい、なんで私の最寄り知ってるんですか？」
「あー、チョンロから聞いた」
ロロめ……。
「じゃ、行こっか」
先輩は私の手を握るとそのまま改札の方に向かう。
「ちょっと！ ヘチャン先輩！」
すると急に立ち止まるから、反応しきれずに先輩にぶつかる。
「へぶっ！ せ、先輩？」
先輩はくるっと振り向き。
「『ヘチャン先輩』じゃなくて『ドンヒョクオッパ』ね」
オッパ？！ 昨日の今日でオッパ！
「オッパだなんて無理ですって」
「じゃあ、ドンヒョク先輩ね、ヘチャンは禁止」
彼氏なんだから名前で呼んでよね〜なんて言いながら歩き出す。
わ、わからない。だいたい罰ゲームって分かってんのになんでこの人オッケーしたんだろう。
電車に乗っている間もずっと手を握られ、恥ずかしくて離そうとしても「ん？」と更に強く握られて、敵わなかった。
「先輩！ 痛いっ、痛いです！」
「ん？ Aちゃんが悪いんでしょ？」
「先輩は意地悪です……」
「良い子にしてれば意地悪しないよ、でもAちゃん見てて面白いからな〜」
ああ……厄介な人に告白しちゃったかも。
「Aちゃんさ、俺の事全然知らないでしょ？ これから知っていってね」
そういって不敵に笑うからちょっとドキッとした。
結局先輩は、学校に着いてずっと手を離さないもんだから、色んな人に見られてしまった。
しかもご丁寧に教室まで送ってくれたからクラスの女子に「なんで？！」「ヘチャン先輩とどういう関係なの」「まさか付き合ってるの？」と質問攻めにあった。
適当に誤魔化そうとしたのに「そー、Aちゃんと付き合ってんの。俺の彼女いじめないでね？」と先輩が言ってしまい結果、全校生徒に知られる羽目になった。
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砂糖と塩(プロフ) - なゆさん» ありがとうございます🥲！ 楽しみにして下さってるのに更新止まっててすいません。近々更新するようにします🙇♀️ (8月1日 11時) (
レス) id: ef344ed631 (このIDを非表示/違反報告)
なゆ(プロフ) - 本当に面白すぎですしリアコすぎます。続き待ってます (7月31日 23時) (レス) @page29 id: 89839acb23 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：砂糖と塩 | 作成日時：2022年9月20日 20時
