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第10幕 ページ12

入科オーディションは気になることもあったけど、無事に終わりを迎えることができた。


これから2年間、俺は綾薙学園の第一寮で暮らすことになる。



ちょっと寂しさもあるけど、母さんへの連絡は明日ミュージカル学科の合否がわかってからするつもりだ。


景君や高明さんも心配してくれていたからちゃんと伝えておかないと。



「学生寮も大きいな…」



寮は基本二人一部屋の相部屋制だから、1年生同士クラスも学科も知らない人となる可能性もある。


俺は特に希望欄には何も書かなかったから普通に二人部屋だとおもうけど…


えっと…このへんかな


「よっ!」


「うわぁ!ってー…」



背後から大きな声で驚かされて、目の前のドアに顔を突っ込んでしまった。


「あは、悪い悪い!怪我してないか」



「なんとか…あ、杜若君」



「よっ藤本。ほら突っ立ってないで俺らの部屋はいろうぜ」



俺ら?



ドア付近のボードを見るとそこには俺と杜若君の名前が並んであった。


彼は俺より先にドアを開けると、すぐに鞄を放って室内を見回している。



でも杜若君が同室で安心したかも。




「これから2年間よろしくお願いします、杜若君」


「おう!って、俺の事は一夜でいいよ旭!」



「えっ…は、はい!」




彼の笑顔は白熱灯さえ太陽に替わって明るく照らし出されていた。



「とりあえず…今日はまともに寝て座れるくらいには片付けた方がいいよな」



そう、あたりにはそれぞれ俺たちの名義が書かれた段ボールが散乱していて床の見えている面積が少ない。


「はい。衣類は一旦段ボールのまま、窓際に寄せましょう」



「おう!ちゃっちゃと済ませて今日は早く寝ようぜ」



「そうですね!」

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作者名:和澄紫郎 | 作成日時:2020年1月24日 13時

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