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それでも彼が国王になれたのは王族特有の金髪を引き継いでいたからだ。
私も彼に引けを取らないくらい自分が優秀であることを自負している。だって、今まで努力してきたから。それでも認めらないのは私が不貞の子だからだ。
｢お前は自分が国王になる器に相応しいと、思っているのか？自分が王になれると?｣
『ち、違います』
自分の考えを当てられ戸惑う。
お父様は、はっ、と乾いた笑い声を上げると
｢ジョングクは王の素質を持った者しか出来ない精霊王との契約を結ぶことが出来た。ゆえに、ジョングクはこの国の王とならなければならない、これで良いか。ジョングクはお前と違って王になる資格も素質も全て持っているという事だ｣
そう言い放った。
お父様がひとことひとこと言う度に強く踏みつけられたかのように体中のあちこちが痛み、悲鳴をあげる。
そして、私が今まで気付かないふりをしていた醜い感情が芽を出し、自我を持って花開こうとする。
この気持ちが
お門違いだってことは知っている。
でも
｢その不確かな自信は、どこの馬の骨かわからぬお前の父親から譲り渡されたものなのか。書類整理を任せただけで勝手に勘違いされるとは｣
やはりこの待遇の差に理不尽を覚えないわけがない。
私はお父様に認められていると思っていた。
国の為ならば、利用されてもいいと思っていた。
でも、これは違う。
明らかに違う。
これは
国のためと称したただの厄介払いだ。
彼らは私を囚人と同様に扱っている。
ただ処刑するのは勿体ない。
魔力枯渇が社会問題になっているし、王女の魔力を摂取しよう。王女の魔力量は多いからね。
彼らは最初から私を奴 隷のように使おうとしていたのか。
プライドを踏みにじられた私は羞恥心と怒りでわなわなと震えた。そして、くしゃりと会議用に作成した書類を握りしめる。
私が不貞の子だからなのか。
銀色の髪の王女だからなのか。
そういう事だから死ね、と。
なら、どうして私を期待させるような事をするの。
義母に罵られるよりも、
こっちの方がかなり痛かった。
｢それほどまでにも私に認められたいのならば、今すぐ母親から譲り渡されたお前の魔力を国に捧げることだな｣
近距離にお父様の透き通るような青い瞳がある。小さい頃は宝石のように綺麗だと気に入って、傍で見ようと躍起になったものだが
それすらも過去となってしまった。
『、、、畏まりました』
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葛湯(プロフ) - エレンさん» エレンさん、コメントありがとうございます！とっても嬉しいです!頑張ります！ (2021年9月15日 9時) (
レス) id: 05825be203 (このIDを非表示/違反報告)
エレン(プロフ) - とてもとてもおもしろいです！これからも更新頑張ってください！応援してます！ (2021年9月14日 21時) (レス) id: 3565c3ac01 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：葛湯 | 作成日時：2021年9月12日 22時
