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志摩side
伊吹が警察官と言い合っていると、陣馬さんと九重もやってきた。
「あいつ本当に警察かよ。 警察だからって横暴だろ！」
志「煽り運転した自覚ありますよね」
「お前らがチンタラ走ってるから、たまたま車間が縮まって」
伊「たまたまじゃねぇだろ。常習だろ」
『伊吹さん』
いつの間にか現れたAが伊吹を赤い車から遠ざける。
「言いがかりだ。つぶったーに書いてやるからな！」
志｢あー！この車、ドライブレコーダーついてますね。納得出来ないなら、一緒に署に行って録画見ますか？」
我ながら下手くそな演技だったが、男は焦り出す。
｢・・・そうだなぁ、ここは警察の顔たててやるよ」
口角を無理やり上げて男に言った。
志「そうですか。ありがとうございます。ナンバーは控えたので、今後の運転には気をつけてください」
またしても伊吹が騒ぎそうになり、Aが必死に止めようとしているのを手伝いに行く。
志「早く行ってー」
伊｢Aちゃんは触ってもいいけど、志摩は離れろ！｣
志｢意味わからん、お前のせいでこんなことになったんだろーが｣
『伊吹さん、なんであんな無茶したんですか』
伊｢あんなやつの運転より上手い俺がいるって知らしめたかったの！｣
『子供じゃないんだから・・・』
伊「 あ、ばあちゃんは？転んだ」
『・・・伊吹さんがやばそうだからちょっと待っててって言ったっきりです』
おばあちゃんのいた交差点に向かうと、おばあちゃんの姿はなく、ピンクの袋に入ったおもちゃが落ちていた。
志「なんだこれ」
『あ。それおばあちゃんの落し物』
志「落し物…？」
『千砂ちゃんにって』
思ったより近くで声がして、顔を上げると間近にAの顔。
志｢っ！？｣
『・・・あっ、ごめん』
ぱっと距離をとり、伊吹の方を見る。
落ち着け、自分。
志「これ、あんたが墨田署に届けろ」
おもちゃを伊吹に押し付けた。
伊「え・・・なんで」
志「あんたが道を空けてれば、おばあちゃんは転ぶこともなかったし、大切な人へ贈るおもちゃも落とすことは無かった」
『一未、その辺にしときなって』
伊「・・・OK。 じゃあちゃんと届けるよ」
伊吹がうなづいたことを確認して、俺はAに視線を移す。
志｢聞きたいことは山ほどあるが、それはあとでいい。とりあえず、｣
『勤務中は｢志摩｣でしょ？』
Aが続きを言って困ったように笑った。
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なべ(プロフ) - 瑠璃さん» ご指摘ありがとうございます！これからも誤字脱字ございましたらご指摘よろしくお願いしますmなるべく早く更新出来るように頑張ります！ (2020年8月15日 13時) (
レス) id: f19b1505d1 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃 - 陣馬さんの字が神馬になってます。更新、これから楽しみです。 (2020年8月15日 13時) (レス) id: 9070337cc8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なべ | 作成日時：2020年8月14日 19時
