検索窓
今日:1 hit、昨日:2 hit、合計:15,399 hit

嫉妬──S.U ページ2

「昌磨くんはホントすごいです」

「そんなことないよ、僕から見れば梨花ちゃんの方がすごいって」

全日本選手権の金メダリストインタビュー。
私は1点差で銀メダル。
ホテルで1人、テレビを見ていた。
梨花ちゃんは良い子だし、私の大好きな後輩だ。
でも・・・

「距離近くないっ!?」

昌磨と梨花ちゃんの肩は時々触れ合っていて。
最近、お互いの大会のために彼女である私でもあの距離に並んでないのに。
画面の中で楽しそうに笑う昌磨。
やっぱり昌磨も若い可愛い子が好きなのだろうか。
心の奥がチクッと痛む。
もうテレビを見てはいられなくて、乱暴にスイッチを切った。
それと同時にドアがノックされる。

「はーい」

慌ててドアを開ける。

「・・・昌磨」

さっきまでテレビに映っていた昌磨の姿。
生放送じゃなかったんだ、とか考えているうちにづかづかと勝手に部屋に上がり込む昌磨。

「疲れた〜」

会えて嬉しいという気持ちとさっきまでの心の痛み。

「どうしたの?A」

昌磨が不思議そうに首を傾げてこちらを見た。
歳も昌磨より1つ上で、技術面も梨花ちゃんに負けて、昌磨が梨花ちゃんを選んでも何も言えない。

「Aもこっち来てよ」

昌磨が私の腕を掴もうとしたのを私は思いっきり振り払ってしまった。
はっとしたときにはもう遅くて、昌磨の傷ついた顔。
ごめん、と言いかけたが私だって昌磨の何倍も傷ついたのだ。
つい強気になって昌磨を見る。

「・・・私なんかより」

「え?」

「私なんかより、梨花ちゃんの方がいいよね
・・・可愛いし、技術だってあるし!」

「A」

「昌磨は優しいから言わないだけで、本当はそうおもってるんでしょ?」

溢れ出した涙と共に叫んだ。

嫉妬2→←嫉妬──Y.H



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.3/10 (23 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
38人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

まいまい(プロフ) - ネイサンがカッコ良すぎです!!ドキドキしました〜、またネイサンのお話を書いていただけたら嬉しいなぁ…と思う今日この頃です。ネイサンのお話ってあまりないので本当に感謝しています。見つけられて本当に幸せです。 (2020年11月26日 0時) (レス) id: d8ffbdef31 (このIDを非表示/違反報告)
なべ(プロフ) - 陽奈 ~hina~さん» また来て下さって嬉しいです!!猫耳ですか...上手く書けなかったらゴメンなさい笑笑頑張ります!! (2019年7月17日 19時) (レス) id: f19b1505d1 (このIDを非表示/違反報告)
なべ(プロフ) - リンさん» 2人の付き合う経緯はかけましたがいかがでしたでしょうか。嫉妬されるお話も少し考えてから書きたいと思うので、引き続きよろしくお願いします! (2019年7月17日 19時) (レス) id: f19b1505d1 (このIDを非表示/違反報告)
陽奈 ~hina~(プロフ) - |ω・`)チラ また来てしまいました……。羽生選手で夢主さんに猫耳が生えちゃったのを見たいです……。 (2019年7月17日 18時) (レス) id: 31fa4da9ec (このIDを非表示/違反報告)
なべ(プロフ) - づづさん» ありがとうございます!確かに海外の選手の作品はあまりないですよね...ぜひリクエストして下さい! (2019年7月15日 21時) (レス) id: f19b1505d1 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:なべ | 作成日時:2019年7月6日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。