独走ー０１° ページ2
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北部のトリオン兵を迅速に処理して間もなくAの右耳のイヤホンにノイズが発生する。すぐに応答して通話相手の確認をとると、防衛戦時にも関わらず風のように軽い迅の声がAの中耳を通った。
「Aちゃん？」
「なに？」
「西部地区を防衛してくれ」
「西部？ 西は指令範囲じゃないよ」
「うん おれの担当区域だからな」
「どういうこと？」
至って迅は落ち着きのある声で続けていく。
「もうすぐ敵が本格的に動き始めるから おれ行ったほうがいいっぽい、天羽に任せてもいいんだけどあいつにいかせると更地になるじゃん？ できることなら避けたくてさ。……あ さすがにAちゃん一人じゃ無理？」
長年の付き合いだ。もちろん迅はAの実力に全幅の信頼を寄せている。こんなことを聞かずともA程の、一人で一部隊と数えられる実力の持ち主ならば地区の一つや二つ任せてもなんの問題もない。分かっている上であえて煽りを振りかけたのだ。Aの性格上 単に要件を頼むよりも彼女の実力を疑うフリをしたほうが着く火は強い。
迅の思惑通り、Aは数秒重い沈黙を決め込んだのちに「なんて？」と目線を落とす。急激に下がったその音程に迅は唇だけで笑う。弱点である眼球を確実に刺殺され活動停止したモールモッドの残骸を踏み潰して疾走しだしたAはその明眸に明らかな怒気を宿しながらこう返した。
「そんなことない、一人でも全然余裕だから。元々レイジさんたちと合流しにそっちの方面行くつもりだったし、無理でもなんでもない！」
「だよな。じゃあ西は任せたぞ」
「了解、15分で片付けるからね！」
切れた通話の先で迅の口角が確かに上がる。小南の負けず嫌いは確実にAに遺伝しているのだ。
15分程度足を止めても木崎たちとの合流には間に合うだろう。通信を終了させたAはグラスホッパーを起動させて足裏から加速を上乗せる。
現在地から西部へ向かうには加速をかけても数十分時間を要する上に 西部にいるトリオン兵は先にAが倒した数倍以上の数がいる。急がなければいけない。でないと トリオン兵が警戒区域を出てしまい避難する市街地の一般市民に攻撃の的が向かってしまう。絶対に駄目だ。守らなければならない。前とは違う、全員守れる命なのだから。
闘志を込めた真面目な表情を正面に向け、Aは全速力で警戒区域を駆け抜けた。
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巡(プロフ) - ママリりすすさん» 返信が遅れてしまってごめんなさい(；；)激励のお言葉本当にありがたいです…！おかげで試験のほうもなんとかなりそうです(*´`) しばらくは作品の更新だけに集中ができるので 引き続き頑張りたいと思います！ 本当にありがとうございます！ (2021年6月8日 18時) (
レス) id: 8209256f86 (このIDを非表示/違反報告)
ママリりすす(プロフ) - 期末試験頑張ってください！単位もぎ取って帰ってきてください！！待ってます！ (2021年5月29日 18時) (レス) id: c128eaef1a (このIDを非表示/違反報告)
巡(プロフ) - Noahさん» ありがとうございます(*´`) 7日あたりからこれは間に合わないと気づいてほぼ不眠で書き上げたので理解不能な箇所もあったかもしれませんが…(^^;) いつまでも迅悠一に幸あれという気持ちを忘れずに精進していきます！ 本当にありがとうございます！ (2021年4月9日 23時) (レス) id: 8209256f86 (このIDを非表示/違反報告)
巡(プロフ) - ななちさん» ありがとうございます(*´`) 最新話まで…ッ！ 細部まで褒めてくださり書き手冥利に尽きまくります！特に専用トリガーは一番考え込んで設定したものなので尚更…(感涙) 遅筆なりになんとか頑張っていきたいと思います、本当にありがとうございます！ (2021年4月9日 23時) (レス) id: 8209256f86 (このIDを非表示/違反報告)
Noah(プロフ) - 続編おめでとうございます。迅さんの誕生日に持ってくるあたりに愛が溢れていて好きです。応援してます〜 (2021年4月9日 17時) (レス) id: 3eb26abe40 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：巡 | 作成日時：2021年4月9日 0時
