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とある発展途上国にて ページ13




結局パーティは丑三つ時まで続いた。その頃には酔いもすっかり覚めてたから余計に現実的に物事を判断することが出来たわけで。
うっかり情報をポロッと零す、なんてヘマは起こさずに済んだ。

ま、これしきのことでずこずこ引き下がる相手じゃないのは十分理解している。見るからに発展途上中なようだし資源が豊富なこの国に目を付けるのは納得出来る。

というか問題はこれからあちら側がどう出て来るか、ということだ。確実に向こうは此方に気があるようだし(確定)もしかすると本気で落としにかかってくるかもしれない。

で、見事に陥落した暁には...これ以上はやめよう。想像したくない。

何せUTU48とか言われてるくらいだしな..。此処に来たのも普段から“そういう”ことをしてきたからだろう。

そして今回。彼の策略に引っ掛からなかった所か、逆にこっちが落とした。(不本意)
これが何を意味するのか。

この時の私は、知る由もなかった。


____


「.....んせ..い、先生ぇ、大先生!!」
「うへぇっ!?な、なんや...ゾムさんか、びっくりさせんなや」
「お前が気付かんかっただけやろ...。」



何なら結構前から声掛けとったで、と迷彩色のパーカーに身を包んだゾムと呼ばれた青年は呆れたように言った。

此処は彼が所属する拠点と呼べる場所。彼を含んだ数十名の幹部がこの国を支えている。中でもゾムはこの国の脅威とも呼ばれる存在。

が、蓋を開けたら悪戯と食害が大好きなただの無邪気な(?)若者である。こうやって本質を知ってしまえば、親しみが湧いてしまうのだ。それは自分も例外ではなくて。


「....で、何の用や?声掛けたってことは何か用があったんやろ?」
「『いつになったら頼んどいた書類出来るんですかねぇ...』って粛清剣持って探しとったで。
トントンが」
「それを早く言ってぇええ!!」


一気に顔を青ざめさせた鬱は、仕上げたであろう書類をかき集めると脱兎のごとくこの部屋から姿を消したのだった。

その際、起こった小さな風に吹かれてか、ハラリと何かが落ちた。

「.......ん?」




そういった気配に鋭い彼がそれを見逃す筈もなく。恐らく切り抜かれたであろう【写真】に目を通し、暫くして元の場所へと戻した。

やがて、さながら鼻歌を歌い出しそうな勢いでその場を後にしたのだった。


すれ違った一般兵士曰く、「あの顔は、間違いなく何かを企んでる顔だった」らしい。

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にゃーちゃん - 初コメ失礼します!めちゃくちゃ面白くて一気読みしちゃいました…!!osmnかわええ…しゅき…(脳死)更新頑張ってください。楽しみにしてます! (2023年4月28日 2時) (レス) @page40 id: fd6863f2a6 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - 続き待ってます! (2023年1月11日 11時) (レス) id: ba7a9ff8a1 (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - アリスさん» ありがとうございます。筆が乗り次第、頑張っていきます。 (2022年10月14日 1時) (レス) id: 988d605ba2 (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - necoさん» コメントありがとうございます。無理しない程度で頑張りたいです。 (2022年10月14日 1時) (レス) id: 988d605ba2 (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - 下の方に同意です!!久しぶりの更新嬉しくて心臓止まるかと思いました!!!ありがとうございますこれからもがんばってください!! (2022年9月16日 14時) (レス) @page38 id: 7c87ff4c21 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ユキ | 作者ホームページ:  
作成日時:2019年9月17日 1時

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