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不適合者 ページ3

_____次の方、どうぞ。

診察室から声をかければ、廃棄されてしまった先輩が入ってくる。同期も、後輩も。皆が俺を見て驚く。

不破湊「王様になったんですか?」

ローレン・イロアス「はい。先代よりこの役目を授かり、新たな王として永遠を生きることを誓いました。」

不破湊「そっかー...あの人、もういないんだ。ちょっと台パン見せてくれない?生台パン。」

ローレン・イロアス「はいはい、ケアを始めますよー。」

先代は災厄として封印された葛葉と戦い、死んだ。あの人を燃やし、喰らった渋谷ハジメと剣持刀也は、俺が殺した。

王の体だけはその場に残るのに、彼らに喰われたから埋葬はダメだった。そういった事実をすべて説明すると、患者たちもそれに納得してくれた。あの人は今代の王に救われたんだって、皆がそう口にした。

ローレン・イロアス「(......あの人を救ったのは、誰でもない。この世界にはどこにも存在しない。)」

皆は口にする。ローレンは先代からすべてを受け継いだ、とても優しい人だと。



シェリン・バーガンディ「お帰りー。」

ローレン・イロアス「......」

シェリン・バーガンディ「大丈夫?ジュース飲む?ジュース一丁お願いしまァす!!!」

ローレン・イロアス「音割れうるさい...」

皆は口にする。同じことだけを口にする。

俺は次代として優秀であれと育てられ、子として愛されて育てられた。ただそれだけで、俺はあの人のすべてを継げたわけじゃない。

ローレン・イロアス「(寂しい...あの人に会えないなんて...)」

俺が王として優秀に育ったのは、戴冠から■■■年が過ぎた頃だった。

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作者名:琲世 | 作成日時:2022年4月14日 8時

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