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『運営さんが言う勇気がない、どうしようって話をしてたんだ。だから僕がキッカケを作る。批判も覚悟している。あの子の声は、デビュー記念として収録された歌ってみたでしか聞けないけど......どうか彼女のことも、忘れないであげてほしい。』
ハデス「黙れ。」
『葬儀は身内の方だけで行うことになったみたいですけど、一応こっちからも何人か行くことにしてます。デビュー前からも仲良くしていたので......』
ハデス「やめろよ......」
どこからこの音声は流れているのだろう。嫌な気持ちになる、辛い気持ちになる。本来の職務さえも放棄したいほどに。
「辛い?」
ハデス「......A?」
「なら楽にしてあげる。あなたの権限、私に貸して。」
バリッ、と。何かが破り取られた音がした。
これはあれから数日後の日記である。俺の権限に異常はないし、記憶にも異常はない。
地獄に消えるはずだった彼女が、いつの間にか冥界から姿を消していた。それだけの話だ。
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作者名:琲世 | 作成日時:2022年4月14日 8時