18特別な ページ20
私はあなたを裏切るなんてこと、
絶対にしない。
あの日、私を救ってくれて
こんなに鮮やかな世界で、幸せな暮らしを
させてくれる優しいあなたを裏切るなんて
しない。
「私はあなたにずっとついて行きます。
この命が朽ちるまで。
…信じなくてもいいですけど」
さっきの言葉で、大王が自分以外を
信じていないことはわかった。
でもそれを、
“そんな言葉信じられないよ”
なんて
ハッキリとした言葉で聞きたくない。
だから先に言っておいた。
信じなくていいって。
「そう」
大王はそれだけ言って
マッサージもっとして、と私に要求した。
、
、
私だけは信じてください、大王。
そう、心の中で唱えた。
本当はこう思ってる。
大王が私の心を読めればよかったのに。
そうすれば信じてもらえたはず。
「ねぇ、」
「…なんですか?」
口を開いた大王。
力が弱かったのだろうか。
「俺はさ、捻くれてるから他人なんか
信じられないんだよ」
ズキッ、と胸が痛む。
「そう…ですか」
「でも…お前のことは信じたいって
思ってるから」
「…え」
「俺を信じさせてよ」
「だい…」
「よし、じゃあ仕事に戻るかな!
ありがとね」
私の言葉を遮り、立ち上がった大王。
“信じたい”……って。
これは、大王にとって私は特別な存在だと
思ってもいいのだろうか。
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MAGIC(プロフ) - 来世編作って下さい!!!!!! (2019年1月18日 20時) (レス) id: 7088d3da14 (このIDを非表示/違反報告)
MAGIC(プロフ) - めっちゃ感動しました(´;ω;`)めっちゃ涙でたし おいがわさぁーん 素敵なお話でした!これからも頑張ってください。 (2019年1月17日 22時) (レス) id: 7088d3da14 (このIDを非表示/違反報告)
蘭緒@Trombone - 感動しました。最後な近づくにつれて涙腺崩壊(笑)素敵なお話でした。これからも頑張ってください! (2018年1月17日 21時) (レス) id: 0600f4113b (このIDを非表示/違反報告)
朱蘭 - 最後で涙腺が…及川さん大好きです!! (2018年1月4日 17時) (レス) id: 0b13844573 (このIDを非表示/違反報告)
れいる(プロフ) - すごく素敵なお話でした!!もう涙が止まらなかったです!!!これからも頑張って下さい!!!作者登録とお気に入り失礼します!! (2017年12月22日 23時) (レス) id: 20cf36dfdb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あお | 作者ホームページ:http://www.pixiv.net/member.php?id=2098107
作成日時:2014年11月21日 18時