step33 ページ33
Your side
美咲「今日はお疲れ様!帰ろう!」
美咲の声を合図に、ゾロゾロと校舎を出た。
長妻「うわぁ、外あっつ!」
『教室冷房ガンガンにつけてたからね笑』
美咲「湿気が酷くて蒸し暑い……。」
夏の暑さにうだりながらみんなでダラダラと足を進める。
最初は集団下校みたいにみんなでまとまっていたんだけど、段々と分かれていって最後にはいつも通り怜央とふたりきりになった。
『怜央、今日はありがとう。
差し入れしてくれた上にたくさん手伝ってくれて。』
長妻「どーいたしまして!
俺どうせ暇だったし、久しぶりにAの顔見れて良かった!」
怜央はニコニコと楽しそうにそう言った。
『いや、言うほど久しぶりじゃないよ。
この前、美咲とライブ見に行ったじゃん笑』
長妻「だってあの時は本当に顔見ただけで話せなかったし!」
そう言うと、何かを思い出したようにあーっ!と声を上げる。
……びっくりした。
『何、急に大声出して……。』
長妻「あの時A、ずーっとペンラピンクにしてたでしょ!」
『え、あ、うん。そうだったかも。』
確かに、美咲に言われるがままにピンクにしてたような気がする。
私がそう言うと、怜央は大袈裟にため息をついた。
そして。
長妻「何で安井くんばっか!今度ライブに来たら青にして!」
『青?いいけど何で?』
長妻「ピンクは安井くんのメンバーカラー!俺のメンバーカラーは青なの!」
あぁ、なるほど。怜央は青だったんだ。
怜央、私の中では赤とかオレンジとか暖色系のイメージだったから、ちょっと意外かも。
『あ、じゃあもしかして美咲が持ってた黄色は……。』
長妻「みゅーとさん!」
『やっぱり。
じゃあ顕嵐さんは?』
長妻「あれんは紫!」
『あー、ぽいな笑』
顕嵐さんが紫なんて、ピッタリすぎて思わず笑ってしまう。
そうやって色で好きなメンバーがわかるってシステム、凄いなぁ。
長妻「だから次は絶対青だよ!わかった!?」
『うん、わかった。』
次いつ行けるかわからないけど。
倍率高くてチケット全然取れないらしいし。
怜央に言えばチケット取れちゃうのかもしれないけど、それはしたくないし。
そんなこと話していたら、いつの間にか家の前についていた。
『暇だったら大会見に来てね。』
長妻「来週でしょ!絶対行くから!
じゃあバイバイ、A!」
『じゃあね、怜央。』
大きく手を振る怜央を見送って、私も家へ入った。
怜央が来てくれるなら、大会楽しみだな。
129人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:綺羅 | 作成日時:2017年6月1日 23時