step23 ページ23
Kentaro side
長妻「安井くん!こっちっすよ!!」
安井「ちょっ、どこ行くんだよ……。」
7月21日。
そう、今日は俺の誕生日。
……なのにメンバーからはおめでとうの一言もなくて。
しかも、今日に限ってみんな仕事終わった瞬間さっさと帰っちゃうし!
このまま1人で帰る気にもなれなくて、ながつと2人で飯に行くことにした。
長妻「あ、ここっす!」
安井「え………ここ、飲食店だよな?」
ながつに連れてこられたのは、謎のおしゃれな店。
……誰から教わったんだよ。
尻込みする俺を横目に、ながつはさっさと店に入ってしまって。
仕方がないので続いて入ると、ふわっと嗅ぎなれた出汁のいい匂いがした。
……もしかして、和食??
安井「てかながつ、いつも通りラーメンじゃねえのかよ。」
長妻「まあまあ。いいじゃないっすか!」
……何か不自然なんだよな。
まずこんな洒落た店入ろうとする辺りがながつらしくないし。
そう思いながら、案内された個室の扉を開けると。
安井「え、何でみんな………。」
Love-tuneのメンバーを始めとする、俺と仲のいい奴らが勢揃いしていた。
長妻「安井くん連れて来たっすよ!!」
………なるほど。
何となく状況が理解出来た。
サプライズパーティーってことか。
安井「……って、ちょっと待って。
何でAちゃんもいるの!?」
『森田さんからお誘いを受けまして……。』
少しバツの悪そうに言うAちゃん。
……いや、いいんだけどさ。来てくれてすごい嬉しいんだけどさ。
安井「……酒飲む席に未成年いたら、まずくないか?」
阿部「それ言ったら俺とながつも未成年だよ。」
安井「……確かに。」
そういえば、ながつも未成年か。
そう思ってふと俺の後ろにいたながつに視線を向けると、Aちゃんを見たまま固まっていた。
長妻「え、A、何で………。」
『……….何で怜央がここに?』
……あれ?
ここの2人、面識ないと思ってたんだけど。
森田「もしかして、知り合い?」
美勇人の言葉に、2人は同時に頷いた。
長妻「幼なじみっす。」
マジか。
偶然って、本当にすごい………。
………あれ?ちょっと待てよ。
Aちゃんって、ながつと同じ高校に通ってるよね。この前体育祭だったよね。
ながつ確か、自分の高校の体育祭見に行ってたよね。異性の幼なじみと借り物競争走った話ばっかりしてたよね。
多分、その子のこと好きだよね。
この2人、異性の幼なじみだよね。
…………え??
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作者名:綺羅 | 作成日時:2017年6月1日 23時