step13 ページ13
Kentaro side
森田「やっすー、一緒に帰ろーよ。」
安井「いきなり何だよ笑」
森田「今日暇なんだもん。」
という訳で、美勇人と2人でスタジオから帰ることに。
いいんだけどさ。どうせ途中まで方向一緒だし。
美勇人と喋りながら、繁華街をダラダラ歩く。
夜でも半袖で歩けるくらいの気温になってるから、もう夏だなぁって感じる。
森田「そういえば今日、がっちゃんご機嫌だったよね。」
安井「それ最近ずっとじゃね?
この前、高校の体育祭見に行ってから。」
どうやら久しぶりの高校が楽しかったみたいで、最近ながつはその話ばっかりしてる。
森田「高校の体育祭なんてよく行くよね。俺、卒業してから行ったことないよ。」
安井「俺もないよ。
でも、好きな子とかいたら行くんじゃん?」
森田「えっ、あっ……がっちゃんそういうこと!?」
安井「ずっと幼なじみの子と借り物競争走った話ばっかしてるから、大方その子だろ。」
森田「えっ!?幼なじみのこと好きとかマンガじゃん!!」
異性の幼なじみとかどこに行ったら手に入るんだろうね?どこに課金したらいい??
……ごめん、何でもない。冷静になろう。
安井「……あっ。」
森田「ん?やっすー、どうしたの?」
安井「…あそこ歩いてるの、Aちゃんだ。」
夜にも関わらず1人で歩いているから、一瞬見間違いかと思ったけど。
いつもの制服に、綺麗な黒髪。間違いない。
美勇人も驚いたように目を丸くしている。
安井「Aちゃん。」
『あっ、安井くん。こんばんは。』
追いついて声をかけると、いつものように笑って挨拶してくれた。
そして、俺の隣の美勇人を見て、不思議そうな顔をしている。
安井「こっちは俺の友達。みゅーとって言うの。」
森田「森田美勇人です。よろしく。」
美勇人の名字を聞いてピンときたらしいAちゃん。
『あぁ、この前電話してきた森田さんですよね?
成瀬Aです。よろしくお願いします。』
安井「この前はみゅーとが勝手にごめんね?忙しかったよね?」
『いえ、体育祭の準備の手伝いしてただけなので大丈夫でしたよ。』
あぁ、そっか。Aちゃんってながつと同じ高校だったんだっけ。
森田「体育祭、どうだったの?」
『優勝しました!……とは言っても、すごい僅差だったんですけど笑』
いつも通りニコニコと話すAちゃんだけど……何か様子がおかしい。
何だろう、無理してるっていうか……。
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作者名:綺羅 | 作成日時:2017年6月1日 23時