七夕３ ページ27
「スティラ先生はなんでこんなに料理が上手なんですか？」
とハーマイオニーは聞く。ホグワーツで働いてたら料理を作る必要ないもんね。
「おばあちゃんの手伝いをしてたからかな…。ある程度はできるよ。」
お父さんとお母さんは小さい頃に亡くなった。だからおばあちゃんと暮らしてきた。
私はできるだけ平静を装って答えたけど、手が少し震えてしまった。
それに気づいたのかリーマスは、そっと自分の手を私の手に重ねてくれる。
みんなは何も知らないんだからしょうがない。それでも子供は少し残酷だなと思った。
ただでさえ、お兄ちゃんやセドリックのことがあってまだ心の整理がついていないのに。
それと同時に忘れたかった昔のできごとを思い出してしまった。
本当は1日たりとも忘れたことがなかったけれど。
「少し顔色が悪いぞユーリ。休んだほうがいい。リーマス、付き添ってやってくれ。」
ブラック先輩がそう言ったので、私は黙って立ち上がる。
「すみません。皆さん。」と私は謝って、リーマスに支えられるようにその場を去った。
「大丈夫かい？」とリーマスは私の肩を抱いて聞いてくれる。
「大丈夫です…。」と私は言ったが、気持ちは晴れない。
私何やってるんだろう。みんなに喜んでもらいたかったのに。
今はハーマイオニーに誰かが事情を説明しないことを願うしかない。責任を感じて欲しくないから。
「ユーリ、少し外に出ようか。」とリーマスは言う。私は頷いて玄関に向かった。
ふと空を見上げれば、満天の星空が広がっている。今日は七夕だからね。
「そういえば、ユーリは願い事になんて書いたんだい？」とリーマスは聞く。
「みんなの願い事が叶いますようにって書きました。」と私は答えた。
「そうか。ユーリは優しいね。」とリーマスは呟く。
「リーマスはなんて書いたんですか？」と私は尋ねた。
「ユーリの願い事が叶うようにって書いたよ。」とリーマスは言う。
「これだけ願っているんですからみんなの願い事は叶いますね。」と私は笑いながら言った。
「そうだね。もう戻ろうか。ユーリはそうして笑ってたほうが可愛いよ。」
リーマスはそう言って私を見つめる。
「リーマスはずるいですよ。そんなこと言われたら私、
リーマスのことをもっと好きになっちゃうじゃないですか。」
私がそう言って見つめ返すとキスをされて、
「もっと好きになってほしいな。」とリーマスは呟いた。
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黒バイ(プロフ) - しらす。さん» 私もやってます！ (2018年5月7日 21時) (
レス) id: bfca25752a (このIDを非表示/違反報告)
しらす。(プロフ) - 黒バイさん» そうです！ (2018年5月7日 21時) (レス) id: 83696c3d48 (このIDを非表示/違反報告)
黒バイ(プロフ) - ハリーポッターのゲームというのは携帯アプリのことですか？ (2018年5月7日 16時) (レス) id: bfca25752a (このIDを非表示/違反報告)
しらす。(プロフ) - 霧崎さん» 私の作品を読んでくださり、ありがとうございます。そういうことを言って頂けて、本当に嬉しいです。無理しないように頑張ります。 (2017年12月29日 23時) (レス) id: d770bdf746 (このIDを非表示/違反報告)
霧崎(プロフ) - この作品の柔らかな雰囲気が心地よく、好きでした。いつまでも待っていますので、無理をなさらないようにしてください。 (2017年12月29日 1時) (レス) id: 6ee8c035df (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しらす。 | 作成日時：2017年7月30日 20時
