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追悼 ページ24

目が覚めた時には、横でリーマスが寝ていた。ずっとそばにいてくれたんだ…。

今、何時なんだろう。私が時計を見ると、午前4時過ぎだった。

「…ん。」とリーマスが小さく声を漏らす。

起こしてしまったかと思ったが、相変わらず眠っていて安心した。

少し体がだるいから、もう少し眠ろう。

私はそう思って、リーマスに抱きつくようにして眠った。


私が次に目を覚ますと、リーマスとばっちり目が合って驚く。

「おはようユーリ。よく眠れたかい?」とリーマスは、微笑みを浮かべて聞いた。

「はい。おはようございます。リーマス。」と私は返す。

「ユーリの寝顔は可愛いね。耳と尻尾も付いてたし、危うく狼になりかけたよ。」

リーマスはそう言って、クスクスと笑った。

「紛らわしいこと言わないでくださいよ。早く大広間に行きましょう。」

私がそう言って髪を整えようとすると、リーマスが髪を結ってくれる。

「ありがとうございます。」と私がお礼を言えば、

「ん。じゃあ行こうか。」とリーマスは言って、扉を開けてくれた。

大広間に着くと先生方が数名いて、マクゴナガル先生が駆け寄ってくる。

そして「ユーリ、もう大丈夫なのですか?」と聞いた。

「はい。おかげさまで。心配かけてすみませんでした。」

私がそう言うと、先生は安心したみたい。

その後、生徒たちが次々に入ってきて、校長が話を始める。

私が知らない間に、こんなことになっていたなんて。

校長の話が終わると、ボーバトンやダームストラングの生徒たちが帰っていく。

私が沈んだ気持ちでそれを見ていると、

「君が気に病むことじゃないよ。ダンブルドアでさえ、

君の兄を疑っていたほどだ。君のせいじゃない。」

リーマスはそう言って、私の肩を抱き寄せた。

「悔しいんです。どうして気づいてあげられなかったのかなって。」

昨日とは違う気持ち。今はただ悔しい。どうして何もしてあげられなかったんだろう。

「君は1人じゃないんだ。全部自分で抱え込む必要はないよ。

君はなんでもできてしまうから、人に頼ることを知らないんだ。

人に頼ることは決して弱いことなんかじゃない。だからたまには人に頼ってみて。

そうすれば何かが変わると、僕は思うよ。」と言った。

「そう…ですかね。」と私は曖昧に呟く。

ひんやりとしていた空間が、少しずつ暑くなって来る。もうすぐ夏休みだ。

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設定タグ:狼人間 , リーマス・ジョン・ルーピン , ハリーポッター   
作品ジャンル:恋愛
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黒バイ(プロフ) - しらす。さん» 私もやってます! (2018年5月7日 21時) (レス) id: bfca25752a (このIDを非表示/違反報告)
しらす。(プロフ) - 黒バイさん» そうです! (2018年5月7日 21時) (レス) id: 83696c3d48 (このIDを非表示/違反報告)
黒バイ(プロフ) - ハリーポッターのゲームというのは携帯アプリのことですか? (2018年5月7日 16時) (レス) id: bfca25752a (このIDを非表示/違反報告)
しらす。(プロフ) - 霧崎さん» 私の作品を読んでくださり、ありがとうございます。そういうことを言って頂けて、本当に嬉しいです。無理しないように頑張ります。 (2017年12月29日 23時) (レス) id: d770bdf746 (このIDを非表示/違反報告)
霧崎(プロフ) - この作品の柔らかな雰囲気が心地よく、好きでした。いつまでも待っていますので、無理をなさらないようにしてください。 (2017年12月29日 1時) (レス) id: 6ee8c035df (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:しらす。 | 作成日時:2017年7月30日 20時

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