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ソウシロウside

「初めまして。神崎ソウシロウです」
「初めまして。霜月Aです」


僕と彼女が出会ったのは約6年前。彼女の両親が亡くなってから約11年後の事だった。
あの時僕はまだ警察官になったばかりのヒヨッコで、上司が面白半分に僕を連れ彼女の元へ行ったのが始まりだ。

上司の仲介もあって、僕たちはすぐに打ち解けた。


僕と5歳離れて年下の彼女はまだ学生で、聞くに彼女の人生は相当なものだったらしい。
人間不信になってもおかしくないような人生の中。それでも彼女は笑っていた。


「Aちゃんは、強いね」
「え?」
「だって僕なんかすぐに張り倒しちゃうし」
「それは…流石にソウシロウさん弱すぎです…」
「ウッ…で、でもほら、そこらの警官じゃ相手にならないんじゃない?将来は武道家を目指してるの?」
「いや、将来は普通に会社員で良いかなぁと」
「あれ、じゃあ護身の為かな」
「それもありますけど…」


笑みを浮かべながら答える彼女。


「弟を、守りたいんです」


霜月ユキナリ。
彼女の強さの理由は、たった1人の、血の繋がっていない義理の弟だ。
少し歪で、互いに依存し合う2人の関係はどことなく危うく、でも頑なな絆。

彼女が、腐敗したこの世界でようやく呼吸する事ができるのなら、そんな姿も良いのかもしれない。


・・・


「Aちゃんが、恋愛相談かぁ……」
「何回言ってるんですか警部」
「いやぁ、Aちゃんも大きくなったなぁと…」
「警部とそこまで年齢離れてませんよね?」


親のような発言をする僕に、ツバキちゃんは呆れながら水に口をつける。
まぁそうなんだけどねぇ、と、僕も頼んだパフェを口に運び笑みを浮かべた。


「Aちゃんは心当たり無いんだよねー?」
「無いですよー…」
「いっそ単刀直入に聞けば良いじゃないですか」
「それが出来たら苦労しない…」


がっくりとうなだれたAちゃんに、首を傾げるツバキちゃん。ツバキちゃんは基本的に恋愛関係には疎いので仕方がないと言えばそうなのだが。


「周りにも聞いてみたら〜?ユキナリくんとか、森姉弟とか」
「うぅ…それしかないですよねぇ…」


思うに、森リンタロウ辺りが何かした様な気がするのだ。僕の考え的に。
アドバイスを投げかけながらも、これから新村コウとAちゃんがどうなっていくのか…ちょっと面白そうで、僕は密かに口角を上げた。


「気持ち悪いです警部」
「ウッ」


普通にツバキちゃんに見られてた。

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麗紅花(プロフ) - 此処まで読んできましたが……不幸な終わり方ではなく、正しい道を貫く事を選んでからの幸福になるエンドで良かったです!(←語彙力がオカシイ……)。しかも、番外編的な続編もあって良いと思いました。「是非とも続きを!」と思いました。機会があれば、お願いします (2022年12月13日 16時) (レス) @page23 id: ba1809d3dd (このIDを非表示/違反報告)
黒我 - 今更なんですが……とても面白かったです!!もし続きがあるのであれば楽しみにしております!! (2021年11月12日 21時) (レス) @page23 id: 4b03b5f44e (このIDを非表示/違反報告)
アヤノ(プロフ) - 海月猫さん» ありがとうございます^ ^頑張ります! (2019年6月19日 0時) (レス) id: a5f5162e93 (このIDを非表示/違反報告)
海月猫(プロフ) - 面白かったです!これからも頑張ってください! (2019年6月18日 0時) (レス) id: db1e8d80c6 (このIDを非表示/違反報告)
桜音 - 下に書かれている方が居ますが、オリジナルフラグはちゃんと外しましょう。スタジオわさびさんに失礼ですよ。 (2019年1月17日 14時) (レス) id: 257d7b43bb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:アヤノ x他2人 | 作成日時:2018年6月22日 12時

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