第3話 ページ13
皆がバラバラになって行動を始めて、数時間。
「まだ、殺人は起きていないよね…」
「ん…そうねぇ。このまま何もなければいいけど…」
それは3階にある大部屋で、ユキと2人でそんな話をしていた時だった。
「キャーッ!!」
建物に突然悲鳴が鳴り響く。
「ひ、悲鳴!?」
「とうとう最初の狼が動いたのかな?」
同じく大部屋で過ごしていたリツちゃんもリンタロウ君も、悲鳴に反応する。
私たちは急いで悲鳴がした部屋に向かった。
・・・
悲鳴は、植物室のドアの前に座り込むミサキちゃんからだった。
「あ、あれ…」
開きかけたドアの先を恐怖に染まった目で見つめながら、震える手で指差すミサキちゃん。
正直…怖い。
でも、逃げちゃダメだ。
私は、お姉ちゃんなんだから。
躊躇するユキ達の前に立って、私はドアを開け放った。
目の前に広がる、赤。
そこに、無残にも殺された弁護士のミホさんの姿があった。
恐怖に足がすくむ。
心のどこかで、きっと私は侮っていた。
まさか本当に起こるわけない、そう思っていたが故に込み上げる恐怖だった。
震える呼吸を押し殺して、秘めた感情など一切悟らせないように、私は真剣な顔でミホさんに近づいた。
「狼が殺したってことだよね…?」
「まぁ…そうだろうな…」
続いて駆けつけたマキさんとタクヤさんがそう言う。
「つまり…本当に狼ゲームが始まってしまったということか…」
コウ君の言葉に、私たちは頷いた。
狼ゲームは、まだまだこれからだ。
161人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
アヤノ(プロフ) - 鈴錬さん» ありがとうございますー!これから頑張ります^_^ (2018年5月27日 20時) (レス) id: 090e21dff8 (このIDを非表示/違反報告)
鈴錬 - 続編がッ…楽しみすぎるッ…!! (2018年5月27日 19時) (レス) id: 28c60ad67a (このIDを非表示/違反報告)
アヤノ(プロフ) - さくらさん» ありがとうございます!!これからも頑張っていきます…!!(≧∀≦) (2018年5月26日 18時) (レス) id: 6c09e3d638 (このIDを非表示/違反報告)
さくら - アヤノさん>>ありがとうございます!!今回もとても凄かったです!!続き楽しみにしてます! (2018年5月26日 18時) (レス) id: 3a8da8a787 (このIDを非表示/違反報告)
アヤノ(プロフ) - さくらさん» コメありがとうです!これからちょくちょく絡ませていきます…!! (2018年5月25日 7時) (レス) id: 6c09e3d638 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:アヤノ x他1人 | 作成日時:2018年5月14日 21時