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兄さん
「引き留め役…なんのために？
それがお前の何のためになるって言うわけ」
「…それ、は」
兄さん
「お前はどうして俺たちに取り入る？
何故契約する？どうしてしようと思う？」
質問が沢山だ
しかも、間違えれば即座に死ぬ未来が見える気がしている
目の前で無感情に、声に怒気を含ませて尋ねる彼の紫のストールは…
風もない部屋の中で持ち上がり、ゆらゆら揺れては蛇の様に畝る
「私は、殆ど説明を受けないまま連れて来られて…逃げることは許さないと
最初は、ふざけんなとか思いましたけど…今はもう、最後までって思ってます
何でって言われると、自分でもわかりません
けど、このまま契約しなければ貴方達は死ぬ
そのミッションに自分の力を尽くすのが、楽しくなりました」
だから
兄さん
「そんな優越感に浸って楽しいか？
自分が助けられる、自分だけが、自分の力で
特別になれた気分は気持ちええか？」
馬鹿な奴だと嘲る笑い声はとても悲しかった
兄さん
「そんな気持ちでおんのなら
きっとそのうちにでも痛い目見るで」
バサバサと窓も開いていない部屋の中で近くに置かれていた紙の山がバサバサと舞い散り始めた
兄さん
「出て行け
お前に俺の契約者は務まらんし、お前やなくても俺らの契約者は出来る
俺はお前が嫌いや…
だから、帰れ」
舞い散る沢山の紙一面に紫色の字で『帰れ』『かえれ』と書かれていく
「けど…」
兄さん
「お前の承認欲求に命かけて付き合えるほどの優しさを俺は持ってない
人間風情が調子に乗っとんちゃうぞ」
その紫の瞳が更に鋭さを増して、彼の手が向けられる
兄さん
「出て行け！！」
体がトレーナーのフードでも引っ張られるかの様に勝手に後ろへ下がっていく
足を動かさなくても引きずられる様に、ミズチも共に引きずられる
そして扉を過ぎた瞬間、扉は音を立てて閉まり…また幾重もの施錠の音がした
扉についていた目は私を凝視してから、静かに閉じて消えた
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シロ(プロフ) - とても面白かったです！続きも楽しみにしてます！！！ (2021年10月16日 22時) (
レス) @page50 id: a4ad6ae738 (このIDを非表示/違反報告)
あき(プロフ) - 素敵な作品ありがとうございます！！！！！更新まってます！ (2021年10月16日 15時) (レス) @page50 id: b410cfc145 (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - 白瀬妖さん» はい！頑張ってください！ (2021年10月11日 19時) (レス) id: dbadc04c4b (このIDを非表示/違反報告)
白瀬妖(プロフ) - mottsarerachizuさん» 楽しんで頂けているのでしたら幸いです。この調子で続けさせていただきます。ご協力ありがとうございます。 (2021年10月11日 18時) (レス) id: 33f684726d (このIDを非表示/違反報告)
白瀬妖(プロフ) - 桜華さん» 改善ページに追加で記載させていただきました。ご協力の方ありがとうございます。 (2021年10月11日 18時) (レス) @page36 id: 33f684726d (このIDを非表示/違反報告)
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