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トントン
「……また、飛行機は飛んでくる
黒い鳩は…俺の頭を狙うんや」
嫌な音がする
プロペラやエンジンが頭上を通る音
遠くでも近くでも鳴り響く爆音
燃え盛る炎が取り囲む
多分先ほどから突然移り変わる視界のこれは、トントンさんの力
今日だけでいろんなものを見た
正直頭の中は一杯一杯だけれど…この人の力は恐ろしいものだと一番インプットされそうだ
「幻覚…」
音、匂い、光景…すべてが幻
トントン
「…『恐怖』はトラウマや恐ろしいって感情を覚えることのできる幻覚を鮮明に作り出すことのできる能力
今、溜まってた『鬱憤』が…さっきからお前に『恐怖』を味合わせてる」
恐らくその『恐怖』と『鬱憤』が能力
恐怖は言った通りの幻覚能力だろう
鬱憤がよく分からない
引き出す的なものなのだろうか
トントン
「……なぁ、アヤ」
「はい」
トントン
「俺に…
情けないところを見せた、と
今更ではあるがマフラーで涙が拭われて
トントンさんはそう言った
私が今まで歩んできた日常は
彼が思い描く平和な世界にある一つの道
「体の交換ってことですか？」
トントン
「変なとこでアホにならんといてもらえるか？」
ぺし、と頭を軽く叩かれた
小さく笑ったトントンさんの笑みが本物の様で少し安堵する
トントン
「アンタといたら…俺は平和で幸せな日を噛み締められるんかって、言ってるんやけど」
「…この先死ななければ、約束したいですね」
トントン
「そこは必ずって言ってくれてもええやん」
「なんかトントンさんに無闇矢鱈な約束すると来世まで呪われそうなんで」
トントン
「当たり前やろ、何言うてん」
怖…
真顔で言われるより笑顔で言われる来世まで呪うことへの肯定は
…もしかしたらさっきの幻覚達より怖いかもしれない
トントン
「俺に平和を食わせろ」
「…あの、ちょっと」
トントン
「なんだかんだ逃げなかったアヤさん、俺は好きやで」
今更取り繕った様な敬称とにっこり優しい笑顔
静かに巻かれた右手首の赤いリボン
半強制的に約束を取り付けられた…
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シロ(プロフ) - とても面白かったです！続きも楽しみにしてます！！！ (2021年10月16日 22時) (
レス) @page50 id: a4ad6ae738 (このIDを非表示/違反報告)
あき(プロフ) - 素敵な作品ありがとうございます！！！！！更新まってます！ (2021年10月16日 15時) (レス) @page50 id: b410cfc145 (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - 白瀬妖さん» はい！頑張ってください！ (2021年10月11日 19時) (レス) id: dbadc04c4b (このIDを非表示/違反報告)
白瀬妖(プロフ) - mottsarerachizuさん» 楽しんで頂けているのでしたら幸いです。この調子で続けさせていただきます。ご協力ありがとうございます。 (2021年10月11日 18時) (レス) id: 33f684726d (このIDを非表示/違反報告)
白瀬妖(プロフ) - 桜華さん» 改善ページに追加で記載させていただきました。ご協力の方ありがとうございます。 (2021年10月11日 18時) (レス) @page36 id: 33f684726d (このIDを非表示/違反報告)
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