誕生日 pky ページ8
｢今日って何の日だったっけ｣
今日は一月二十七日。俺の誕生日だ。
動画で誕生日を公開していた事もあり、SNSやコメントの通知は鳴り止まなかった。
｢平日だよ、金曜日。どうして？｣
然し、ただ一人。彼女のAからの祝いだけは無かった。
朝一番で笑顔で俺に、｢おめでとう｣と言ってくれると、思っていたのに。
｢何でもない。俺、今日は出掛けるから｣
期待していた分、それが無性に寂しく、思わずぶっきらぼうな言い方をした。
必要最低限の荷物だけを、適当な鞄に詰め、家を出た。
一回へと下るエレベーターの中で、気持ちを紛らわそうと、携帯を見た。
SNSの通知は、未だに止まる気配を見せない。
“誕生日おめでとうございます”
“大好きです”
“これからも応援しています”
いつもなら嬉しい筈のその言葉も、今は無意味に虚しいだけだ。
今日はなんて最悪の誕生日だ。
これだけ多数の人が祝ってくれても、大好きな彼女に忘れられているなんて、こんなに悲しい事は無い。
すっかり不貞腐れた俺は、一人でショッピングモールへと向かった。
こんな日に限って用事があるなんて、みやゆうさん、あんまりだ！
何を買うわけでもなく、一日中店をぶらぶらと歩いていた。
帰り際に入った喫茶店でオレンジジュースを飲んでいると、ポケットに入れた携帯の、メッセージアプリの通知が鳴った。
画面に表示された、“みやゆうさん”の文字に、トーク画面を開く。
“Aちゃんは預かった！”
そんな顔文字付きのメッセージの下には、得意気な顔のみやゆうさんと、笑顔で両頬に手を当てるAが写った写真が添付されていた。
よくドラマで見る、誘拐犯と人質の様なポーズだ。
何をしているんだと呆れるよりも先に、二人の距離の近さが気になった。
二人は、俺がAちゃんと交際を始めてからの友人だけど…。
“彼女を解放して欲しくば、今すぐ家に帰ってこい”
相当成りきっているな。
“すぐに帰ります”とだけ返し、急ぎ足で帰宅した。
玄関には、何時もより一人分だけ多い靴。
然し、家の電気は消えていて、ふざけて遊ぶ二人の姿もない。
｢Aー？みやゆうさーん？｣
靴を脱ぎながら二人の名前を何度か呼んでみるが、返事は無い。
明かりも人の気配もないリビングの扉を開けた。
その時だ。
突然耳に入ってきた、軽い発砲音のような二回の音に、俺は訳も分からず、うわあ、と情けない声を上げた。
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あるばか(プロフ) - 凛さん» ありがとうございます！！コメント貰って、にやにや止まりません((( 神様だなんてそんな、滅相もないです！！頑張ります！これからもよろしくお願いしますm(*_ _)m (2017年5月28日 16時) (
レス) id: 388bcc62ae (このIDを非表示/違反報告)
凛(プロフ) - いつもと違う感じのお話を書いていてもものすごく面白いお話を書いてくださるあるばかさん！！いつも読ませていただいいています！！！！これからも頑張ってください！！！！あるばかさん、神様です！！！！ (2017年5月28日 16時) (レス) id: d1dc2771a6 (このIDを非表示/違反報告)
あるばか(プロフ) - 奈菜氏(ナナシ)さん» ありがとうございます！頑張ります！リク喜んでー！(°ω° )/書かさせていただきます( 'ω')b (2017年2月19日 13時) (レス) id: 388bcc62ae (このIDを非表示/違反報告)
奈菜氏(ナナシ) - とってもおもしろいです！更新頑張ってください！リクエストいいですか？キヨさんの嫉妬みたいです！ (2017年2月19日 12時) (レス) id: f86cca3e36 (このIDを非表示/違反報告)
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